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STAGE 7 TAN TAN - ZOUERAT Friday 4th January 2002
![]() グレゴワール・デメビウスは、照る日もあれば曇る日もあるということをよく知っており、状況を冷静且つ客観的に分析している。しかし、370kmのスペシャル・ステージで、増岡と篠塚による2台のミツビシに次ぐ3番手のタイムを出している彼に、落ち度は全く無い。「3台で走っていて、最後の何キロかの高速コースで突然パワーが落ちるのを感じたんだ。僕は燃料だと思ったんだけど、アランがそんなことないよ、って言って・・・。ゴールしたときエンジンが止まったんだ。ステージ・カードは有効になったけどね」 グレゴワールとアランは言葉も無く顔を見合わせた。彼らは即座に対応して自力で援護禁止ゾーンから出なければならなかったのだ。違反した者はラリーから退場させられる。さらに、そこが砂道であったことが、事態をさらに困難にした。ピックアップを押し出すためにはチーム全員がかりの力が必要だったのだが、そこへペテランセルが現れたのだ。2台のピックアップを繋いでズエラットへと向かうことになった。その作業にオペレーションに時間が取られ、グレゴワール/アラン組は、スペシャル・ステージ終点からビバーク地点まで移動するのに規定タイムを超過してしまい、18分のペナルティを受けることとなった。 「新型なんだから、いろいろ問題が出て当たり前。こんなに長い距離を走るのは初めてなんだ。始めからずっと競争力を発揮してきたということが肝心だし、信頼性はいつも後になってわかるものだけど、その逆のものは保証するのがそう簡単なことではないんだ」と、グレゴワールは言っている。それでも彼は総合3位に留まり、トップを走る増岡、2位の篠塚との差は12分。ステファン・ペテランセルのニッサン・ピックアップは、フロント・ガラスが穴だらけになりつつもスペシャル・ステージで4位に入り、総合順位も6位で、夜も昼も順調だった。
このマラソン・ステージは名前だけマラソンなのであって、ドライバーが夜空の下で(しかも寒い)眠る時間がわずか3時間しかないということを除けば、基本的にはノーマル・ステージが2つ合わさったものである。つまり、夜を2部に分けたものである。「この構成では、ステージはこれと言って面白いものにはならない」と、ステファンは今日の終わりに言っている。前半戦でオルタネーター・レギュレーターのバッテリー不具合が発生したため、チームは30分ロスしたが、第8ステージでは全て順調だった。 ドラベルニュ/デュボワ組に関しては、ティエリーはプロダクション・カテゴリーのライバルに油断を見せることなく、順調にレースを進めている。「砂の中を走るのが苦手みたいで、そのせいでちょっとオーバーヒートしたけど、レースは順調で、特に危険を冒すことなく余裕を持ってゴールできた。グレゴワールやステファンがドライブしているような速い車は、200m/hは間違いなく出ている。ほとんど高速道路並みだね」
イベントのこの第1週が終わり、ルネ・メッジが車の作業に費やした時間はわずか5分。モロッコの砂利道で緩んだニッサンX−Trailのフロントのネジを締めなおしただけだった。 明日、キャラバンは383kmの計測スペシャルステージを含む全長396kmのステージを走り、アタールを目指す。 PRESS INFORMATION 2002.1.4
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