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アイルトン(セナ)ですね。同じブラジル人だからというわけではなく、情熱的でレースにすべてを捧げていたから。
僕は88年ぐらいに彼のレースを見て刺激を受け、レースを始めたいと思いました。彼が僕の気持ちをレースに向けさせてくれたのです。実際に初めてサーキットで彼のレースを見たのは、91年のブラジルGP。そうセナが初めて母国で優勝したあのレースです。恐らくブラジルのモータースポーツ史で一番のハイライトじゃないでしょうか? ブラジル人は情熱的で10万人もの群集が表彰台近くまで押し寄せてきて、本当にすごかった。彼は序盤大きくリードしていたのですが、終盤に6速ギアだけになってしまいました。疲労困憊してトロフィーを持ち上げることもできなかった。それを見て、何てプロフェッショナルなんだろうって思いました。あの最後まで諦めない姿勢が忘れられません。
だから彼の悲報が入ったときは……。欧州のレース中継はブラジルでは(時差の関係で)早朝なので、家族みんなで早起きして観ていたのに、両親も兄弟もとてもショックを受け、母はテレビを観るのをやめて泣いていました。もちろん彼は速かったし何回も優勝していました。でもそれ以上に、彼はどれだけ周囲に影響を与えたドライバーだったか、そしてどれだけみんなに好かれたドライバーだったか。自分の情熱を100%、レースに捧げていた姿がたまらないのです。
彼とは一度だけ会ったことがあります。93年のブラジルGPでパドックに入ることができて、握手してもらいました!
自分の目標はもちろんアイルトンです。多くのインスピレーションをもらっていますし、今でも時々ビデオを観ます。最も印象的だったのは、マンセルとすごいバトルをした92年のモナコGP。背後から攻め続けられてもギブアップせず、常にハードにプッシュしてマンセルを8周の間、抑えきって優勝しました。常にプッシュして、決して諦めないという姿勢を僕も続けて行きたいと思います。
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