2019.11.13
僕は、1997年の第1回からほぼ全部参加している。毎年見てきているから、お客さんがみんな楽しんでくれて嬉しいなという思いと、もっとみんなに楽しんでもらえるようにするにはどうしたらいいかも考えたりするんだけど、「ドライバーと、もっと触れ合える時間が欲しい」っていう声を聞いてね。当然、レースの時は勝負がかかっているからドライバーたちも目が変わるけど、FESTIVALの時はそういう時間が取れるじゃない。だからサイン会とかトークショーとか、そういう時間をもっと取れないかなって、2年ぐらい前に僕がNISMOのスタッフに進言したんだ。
古いレーシングマシンが走るのって、例えば僕と同世代だったり、ファミリーでもお父さんはすごく楽しんでくれると思うけど、あまり昔のレースを知らない人には、楽しさが伝わりにくいこともある。家族全員がそれぞれ楽しめるようなイベントになったら、来年もみんなでまた来ようねって思うでしょ?そんな風に、いろんなコンテンツを楽しんでもらえたら嬉しいし、NISMO FESTIVALもだんだんメニューが変わっていってもいいんじゃないかな。
NISMO FESTIVALでは1日ほとんど座っている時間がないぐらい忙しいけど、それだけたくさんの人が来てくれることには感謝だよね。コース以外のイベントでいうと、ガレージセールもいい。僕自身はチームが出すパーツを、お客さんにお金を出して買ってもらうのが申し訳なくて、インパルブースでは「じゃんけん大会とかにして、お客さんにあげろ」って言ったこともあったな。
20回以上のNISMO FESTIVALの中で、やっぱり引退した2002年はとても感激して印象に残っている。僕は不器用だから、速く走ることだけをまっすぐにやってきた。そんな僕を日産やカルソニック、ブリヂストン、カワサキ、みんなに育ててもらって、そういうものが全部詰まった場面で、本当にグッときたね。だからその恩返しというか、ファンサービスはどんどんやろうと思っている。今年のNISMO FESTIVALでもたくさんのお客さんと触れ合えることを楽しみにしています。
【星野一義監督からのメッセージ】