Vol.1 - 2013.4.8

今年もよろしくおねがいします。

皆さん、こんにちは!
新しいシーズンの準備で忙しかったオフシーズンを乗り越え、やっと2013年SUPER GTが開幕しました。今年のGT500クラスは23号車が柳田くんとRonnie、1号車が本山さんと関口くん、12号車が松田くんとJP、24号車が安田くんとMichael、というドライバーラインナップで戦うことになりました。

長年NISMOチームでドライブしていた本山さんやMichaelがNISMOチームを離れることに関して、違和感をもった皆さんもいらっしゃるかもしれません。しかし、今後の本山さんやMichaelには若手育成、タイヤ開発そしてNISSAN・NISMOブランドを広めるなど、重要な任務があります。私個人的にもさみしい気持ちがないわけではありませんが、このドライバー8人、そしてNISMO、MOLA、IMPUL、KONDO RACINGのみんなと一緒にGT-R 3連覇の目標を達成したいと思っています。

NISMOチームはオフシーズンにテストも順調にこなし、準備万端の状態でSGT開幕戦をむかえることができました。そして予選はポールポジション獲得という、最高の滑り出しでした。

予選、Q1は柳田くん、Q2はRonnieがドライブする予定でしたが、悪天候のためGT500クラスはQ1の結果がそのままグリッドの位置を決めることになりました。

Q1をドライブした柳田くんの走りはすばらしかった!雨が強まったり弱まったり天気が不安定の中難しいコンディションではありましたが、見事トップタイムをたたき出してくれました。

私は柳田くんと同時期にNISMOに入りました。昔は「泣き虫マーくん」と言われたこともあったし、優しすぎるところが欠点と言われるくらいでした。しかし、NISMOチームに戻ってきた柳田くんを見て、本当に頼もしくなったな、と思いました。

そして決勝。グリッド一番手からスタートをし、Ronnieは安定したすばらしい走りを見せ、トップを誰にも譲ることなくピットに戻ってきてくれました。43周目にピットインし柳田くんに交代。柳田くんもRonnieと同じくこちらが安心して見ていられるような走りをしていましたが、残り約10周というところまできたところで、タイヤが厳しくなってきたのか、タイムが落ちてきました。77周目に後ろを走る100号車と17号車に、GT300マシンをうまく使われオーバーテイクを許し、結果3位でチェッカーを受けました。

この結果は・・・正直悔しいです。目の前に「優勝」の二文字が見えていたのですから。しかし、寒い時期の岡山戦では、ミシュランタイヤは表彰台に上ることは今までありませんでした。“夏・雨のミシュラン”というイメージがあったと思いますが、それは今回のレースの走りを見て、冬もこわい、と思ってもらえるようになってきたのではないか、と思います。

そして、私たちNISMOチームは2010年にミシュランタイヤと共に戦いました。その年は本当に苦しい年でした。しかし、ミシュランタイヤの情熱は計り知れないのです。ミーティングもどうしてこんなに長いの?って思うくらい(笑)納得いくまで討論を重ねる。そういった姿勢がとてもNISMOと似ているような気がします。

吉田を中心としたエンジニアチームも今まで努力をしてきていたし、テストが重なりタイトなスケジュールの中、メカニックたちも休みなくマシンをメンテしてきました。そして新しいアイテムを導入する開発・設計担当チーム、それを間に合わせるよう手配をしてくれるスタッフたち、みんなの努力の賜物です。

予選でも決勝でも、エンジニアのタイヤチョイスやピットインのタイミングの判断はすばらしかったし、ドライバーやエンジニアの無線の声に耳を傾けながら、その言葉に一瞬で反応して動くメカニックたちもかっこよかったです。

それでも、開幕戦、優勝には手が届かなかった。それは私たちがやはり優勝には十分ではなかったのです。だから、来年の開幕戦は優勝できるよう、マシン・タイヤ開発を進め、皆一丸となってがんばりたいと思います。

3号車はグリッド2番手のフロントローからスタートした、NISSANに復帰した一樹くんが一時はトップを走るも4位でドライバーチェンジをし、ルーキー佐々木くんのスティントで他車に接触してしまい、残念ながらリタイアとなりました。しかし、去年のルーキー千代くん同様、きっとここで大きく成長しシーズン終わるころには成長した彼を見ることが出来ると思います。 そして最後になりましたが、春とは思えない寒い中、サーキットやパブリックビューイングまで応援に駆けつけてくれた皆さんも、来ることができなかった皆さんも、応援ありがとうございました!!
次は第2戦富士。富士でももちろん優勝を目指してがんばります。
皆さん、また富士でお会いしましょう!