Round6
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GT500 class 決勝レポート
#1「ザナヴィ ニスモZ」が鮮やかな逆転優勝!
#12「カルソニックインパルZ」5位、#22「モチュールピットワークZ」は9位完走
ニスモが2004年チームチャンピオンを確定
JGTC第6戦 JAPAN GT in KYUSHU 300km 決勝レポート
10月31日、オートポリス(大分県)
 
降雨の天気予報に反し、JGTC第6戦の決勝レースは、曇り空ながらドライコンディションでスタートを迎えた。九州各地から集まった4万9500人の観客が見守る中、午後2時フォーメーションラップがスタートした。隊列がそろわなかったためフォーメーションラップが3周行われ、65周の決勝レースは63周に短縮されることとなった。

予選3位の#1ザナヴィ ニスモZは本山哲が好スタートを切り、最初の第1コーナーでは果敢にインに飛び込んでいったが、タイヤがまだ適正なグリップを発生しておらず、オーバースピードで飛び出してしまった。そのためトップを取ることは叶わず、これで5番手まで順位を下げてしまったが、3周目に#39スープラがスピンアウトして4位となると、3位の#100 NSXを射程距離に捕らえオーバーテイクのチャンスをうかがった。背後からプレッシャーをかけ続けた本山は10周にさしかかる最終コーナーでバックマーカーに詰まる#100のインをつき、3位に躍り出た。その後、2位の#25スープラを追い、さらに首位の#6スープラに狙いを定めた。23周目には#6が単独スピンで脱落。本山は、#25との差を0.3秒に詰めた時点でピットインし、リチャード・ライアンにドライバー交代した。37秒という迅速なピットワークののち、コースに戻ったライアンは#6の前に入ることができた。その後繰り広げられた#6との一進一退のバトルは、34周目にライアンの競り勝ちによって終止符が打たれる。

つづいてライアンは、先行する#25の背後から猛追。必死に逃げようとする#25のタイヤ磨耗を冷静に待ち、43周目の登りで見せた隙を逃さずにインをつき、ついにトップを奪い取った。その後は2位の#25を徐々に引き離し、独走態勢へとマシンを運んでいった。その後、#25に代わって2位となった#6の追撃を避け、さらに#6が再びスピンし、その後2位となった#39も、逃げるライアンに追いつくことは不可能となっていた。そしてライアンは、63周目のフィニッシュラインをトップで駆け抜け、開幕戦のTI以来今季2勝目を獲得することとなった。本山/ライアン組は、チャンピオンシップポイントでも11ポイント差の単独首位となり、最終戦のチャンピオン決戦に挑むこととなる。

一方、9位から影山正美がスタートした#22モチュールピットワークZは、堅実な走りで周回を重ね、7周目に8位へ、11周目には7位に浮上。トラブルにも巻き込まれずに安定したラップタイムを刻んだ。30周目に影山から交代したミハエル・クルムは、後半も手堅い走りを継続し、一時11位まで落とした順位を9位まで挽回し、チェッカーフラッグを受けた。

15位からスタートの#12「カルソニックインパルZ」は、井出有治がレースをスタート。スタート直後に13位となると徐々に順位を上げ、前半のうちに8位まで浮上。ドライバー交代したブノワ・トレルイエは後半を快調に飛ばし、37周目から終盤の53周目まで6位をキープした。その後、5位にあがり、さらに4位となって上位陣を脅かすことに。しかし、最終ラップに猛然と追い上げる#6スープラに追いつかれ、5位でレースを終えることとなった。

朝のフリー走行で車両を傷めた#3 G’ZOX・SSR・ハセミZは、破損したフロントセクションを修理してグリッドにつけることができた。しかし、オープニングラップの第一コーナーのトラブルに巻き込まれてグラベルベッドにスピンアウト。この時、オイル系統を損傷し、コースに復帰後これが原因でエンジン不調を引き起こしてしまう。15周目にスロー走行でピットに戻ると、走行続行不能と判断され、リタイヤとなった。


ニスモ出川監督
「今回はクルマが非常に上手く仕上がり、チームとして今季3勝目を上げることができました。交代した本山が、非常にクルマが調子いいと言ってくれたので、いける感触をもっていましたし、リチャードもいい仕事をしてくれました。これで良い形で最終戦の鈴鹿に臨めます。もちろん最後のレースも気を抜かず、いいレースをしてチャンピオンを手に入れたいですね」

#1 本山哲
「今回は、このコースにクルマがぴったり合い、非常にいい状態でした。僕が感心するぐらい速かったと思います。その速さが安定していたので、序盤にロスしたけど焦らず、無理することなくトップに迫ることができました。最終戦は最大の120kgウェイトを積むことになりますが、鈴鹿でも今日のような速さを見せることができれば、チャンピオンは取れると思います」

#1 リチャード・ライアン
「このレースはタイヤ選択がキーでした。サトシ(本山)が良いタイヤを選んでくれたので、僕としては楽にレース運びができました。僕は、ミスなく走ることに心がけました。このサーキットは高速コースだけど、パッシングポイントも多く、ドライバー勝負のコースでもあると思います。多くの日産ファンの皆さんに楽しんでいただけるレースができたと思います」


 

RACE RESULTS
Rd. 6 JAPAN GT in KYUSHU 300km
Sunday,31 October,2004 AUTOPOLIS
[ 14:00〜63Laps Fine / Dry ]
Pos Car Name No. Driver Name Laps
1 ザナヴィ ニスモ Z 1 本山 哲 / リチャード・ライアン 1:54'34.309
2 デンソーサードスープラGT 39 ジェレミー・デュフォア / アンドレ・クート -5.339
3 ECLIPSE ADVAN スープラ 25 織戸 学 / ドミニク・シュワガー -9.652
4 エッソウルトラフロー スープラ 6 脇阪寿一 / 飯田章 -24.242
5 カルソニック IMPUL Z 12 ブノワ・トレルイエ / 井出有治 -24.717
6 DYNACITY トムス スープラ 37 ジェームス・コートニー / 片岡龍也 -25.047
7 WOODONE トムス スープラ 36 土屋武士 / マルコ・アピチュラ -26.394
8 イエローハットYMSスープラ 35 服部尚貴 / 脇阪薫一 -27.540
9 モチュールピットワークZ 22 影山正美 / ミハエル・クルム -27.806
10 RAYBRIG NSX 100 中野 信治 / 加藤 寛規 -31.679
R G'ZOX・SSR・ハセミZ 3 金石年弘 / エリック・コマス -48Laps


TRACK INFORMATION
Length:4,674m
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