2001パリ・ダカールは15日、モーリタニア南東部にある岩山の間の村、ティシットに到着した。11日に休息日をとった後、一旦大西洋岸の首都ヌアクショットを経由して東に進んでいるラリーはモーリタニアの砂漠を舞台に難易度の高いSSを連発しているが、15日は比較的難易度が低く、距離も短めで息抜きの一日となった。
ただし、明日、ネマへ向かう行程は象の岩と呼ばれる、大きな岩山の脇を通過する、ナビゲーションの難しいコースで、過去ネマからティシットへ来たことはあるが、逆向きは初めてでもあり、波乱が予想されている。現在、4輪部門のトップは増岡浩のパジェロエボリューションT2。これにJ-L・シュレッサーのバギーが33分差で続いている。
シュレッサーは7日のCPコントロールゾーン内での押しがけにより1時間のペナルティを課されて後退したが、今度は9日のループ状コースで設定されたGPSポイントから5km以上離れてショーカットした競技車がいるとプロテスト。
上位9台のGPSを回収して調べた結果、10km以上離れた増岡浩、J・クラインシュミットらに30分、10km未満ながら5km以上離れていたシュレッサー自身にも10分のペナルティが課されたが、ライバルに20分詰め寄った格好で、首位争いに復帰している。上位9台のみが調べられたことや、GPSポイントから離れた距離に応じて決められたペナルティ分数などについては該当選手から抗議が提出されており、この問題は後に尾を引きそうだ。
VQ35DE型エンジンを積む新型テラノを駆るT・ドゥラベルニュもこの30分のペナルティを受けたが、現在総合7位でT2クラスの4番手。僚友のG・デメビウスも序盤のトラブルに加え、同じく30分のぺナを課されながら9番手/T2の5位に浮上している。
今年のコースはバギーに一方的に有利なストレート中心のものではないが、日産勢はペナルティのほか、タイヤのトラブルなどから思うように順位を上げられずにいる模様だ。
一方、T1クラスでは同じく新型テラノに乗るS・ペテランセルが総合10位でクラストップを快走。2番手のT・マニャルディ(メルセデスベンツML430)に3時間以上の差を付けており、今や首位は磐石。改造範囲の限られたT1で総合順位をどこまで狙えるかに焦点は移りつつある。