ニッサン・ドスードモータースポーツチームの参戦車両は、新型3.5リットルエンジンを搭載したテラノである。T1マラソンクラスとT2テラノのスペック上の差は小さい。
T2クラスでは標準車からのエンジンチューニングが許されている。またメインコンポーネンツのレイアウトを変更しなければサスペンションの改造と追加ダンパーの装着も可能となっている。大きな違いは、マラソンクラスが車両の主要部分にメタルシールが付けられており、ラリー中の交換が許されないことである。例えばギヤボックスに問題が生じた場合、T2チームはメカニックが夜を徹して交換できるが、T1では不可である。
NISSAN WORKS TERRANO SPECIFICATION |
シャシー |
モノコック 補強ロールケージ装着 |
エンジン |
VQ35型 24valve オールアルミ 3500cc V6エンジン φ32リストリクター装着 最大出力 : 250bhp @ 6,500 rpm 最大トルク : 240 ft-lbs @ 4,400 rpm スパークプラグ : NGK ギヤボックス&エンジンオイル : アンタール |
トランスミッション |
改造標準ギヤボックス XTRAC社製4WDシステム&ディブィファレンシャル HELIX社製クラッチディスク&カバー |
サスペンション |
フロント |
: |
マクファーソンストラット Dynamエアストラット+ツインOHLINSダンパー |
リア |
: |
リジッドアクスル+5本リンケージ+ツインOHLINSダンパー |
(T2はダンパーとコイルスプリング追加と5リンクを改造している) |
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ブレーキ |
フロント |
: |
TILTON製4ポットキャリパー+AP製ベンチレーテッドディスク |
リア |
: |
フローティングキャリパー+ニッサン・パトロール用ベンチレーテッドディスク |
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ホイール |
7"x16" OZアルミホイール + MICHELIN タイヤ |
寸法・重量 |
全長 : 4.64m 全幅 : 1.85m (T1は1.77m) フロントトレッド : 1.50m リアトレッド : 1.505m ホイールベース : 2.70m 重量 : 1750kg |
T1 - 量産クロスカントリーカー
ガソリンあるいはディーゼルの量産オフロード4WD車。このクラスで公認されるためには自動車メーカーによって最低1000台以上が生産されていなければならない。エンジンとサスペンションは生産車のまま。軽量化のための内装を除去することは許される。また、外付けの燃料タンクおよび装置の追加は認められ、ロールケージなどの安全装置の装着は義務付けられる。タイヤは制限を受けない。
- 区分
- 1.1. ガソリンエンジン搭載の量産クロスカントリーカー
- 1.2. ディーゼルエンジン搭載の量産クロスカントリーカー
- 1.3. ガソリンエンジン搭載のマラソン量産クロスカントリーカー
- 1.4. ディーゼルエンジン搭載のマラソン量産クロスカントリーカー
※量産クラスに出場のアマチュア参加者はマラソンクラスに属することができる。
但しラリー中の主要コンポーネントの交換は許されない。
T2 - 改造量産クロスカントリーカー
T1公認された車両がベースで追加の改造が許される。標準車からのエンジンチューニングが許可される。また、主要コンポーネントのレイアウトを変更しなければダンパーの追加も含めサスペンションの改造は可。このクラスは最もエキサイティングであり多くのワークスチームを含んでいる。
- 区分
- 2.1. ガソリンエンジン搭載の改造クロスカントリーカー
- 2.2. ディーゼルエンジン搭載の改造クロスカントリーカー
T3 - プロトタイプクロスカントリーカー
名前が示すように多くの改造が許された試作車両。量産車との共通性のないバギータイプと標準車のエンジン、サスペンションを搭載していない量産オフローダーなどが含まれる。1台のみのアマチュアによる自作車もこの部類に入る。
- 区分
- 3.1. ガソリンエンジン搭載の4WDプロトタイプ
- 3.2. ディーゼルエンジン搭載の4WDプロトタイプ
- 3.3. ガソリンまたはディーゼルエンジン搭載の2WDプロトタイプ
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