21世紀の初頭を飾るモータースポーツイベントとして1月1日にパリをスタートした2001パリ・ダカールは5日、アフリカステージ2日目の行程、モロッコのエル・ラシディア〜ウアザザット間で333kmのSSを行った。
3年ぶりにパリからダカールという本来の姿で開催されている今大会はフランス〜スペインを南下しながら3日までギャラリーステージ的なプロローグランをこなし、4日にモロッコからアフリカに上陸、以後西サハラ、モーリタニア、マリと経由してセネガルのダカールに21日に到着する。
序盤のモロッコはまずアトラス山脈を越えて南下し、西サハラの砂漠へ入っていくもので、5日のSSの内容も山越えのピスト(未舗装の道)から小さな砂丘越えと、序々に本来のパリ・ダカらしい様相を見せ始めたところだ。
このラリーの4輪部門に22台がエントリーしている日産車のうち、ドスード・ニッサンモータースポーツのT2/T1テラノはスタート以来ともにクラストップを争う好位置を占めている。
まず、総合優勝も狙える市販車改造クラスのT2ではド・メビウスが初日からスパートし、3日には総合3位につけたが、4日のSS中にリアサスペンションを壊して惜しくも後退。代わって僚友のドゥラベルニュが健闘し、5日の行程終了時点で、総合4位/T2・2位のポジションを得ている。この部門では三菱パジェロが強敵、そして総合を狙うには過去2連勝しているシュレッサーのバギーが強さを見せるが、新たにVQ35DE型エンジンを得たテラノはトップスピードで他のT2車両の追随を許さず、高いシャシー性能と共にプロトタイプのバギーに迫るポテンシャルを示している。
競技が今後、山場と予想されるモーリタニアに入るとテクニカルな砂丘ステージも出てくるため、4WDのT2車両には有利。テラノ勢の活躍が期待されるところだ。
一方、グループNにほど近いT1クラスでは、ペテランセルがラルティーグのメルセデスベンツML430とトップ争いを展開中。ペテランセルは以前2輪部門で前人未到の6勝を記録、ラルティーグも過去プロトタイプのシトロエンで3勝した共にフランスの人気選手だけに注目を集めている。
5日のSSではパンクにより3番手、総合順位でT1の7位まで後退したが、タイム差は約10分と、いまだT1優勝は射程距離にある。