2016.08.08
菅生でのラッキーなレースを終えて、僕は第5戦富士のレースが始まるのが待ちきれませんでした。富士はストレートが長く、ブレーキングがきつく、そしてコース幅が広くて、僕たちのGT-Rが得意とするサーキットだからです。それに僕の親友が観に来る週末でもありました。友達は、「いい結果でないと、5000マイルも飛んできた甲斐がないからね!」と冗談を言っていました(笑)
金曜日は、全ニスモドライバーが参加するニスモのファンクラブのイベントがサーキットビル2階の大きな会場で行われました。たくさんサインをして、写真を撮りました。全ドライバーと一緒に写真を撮れる権利をかけて、参加者全員がじゃんけん大会をしていました。その様子は見ていてとても楽しかったし、ファンのみんなと楽しい時間を過ごしました。
それ以外は、いつもの確認とドライバーブリーフィングがありました。ドライバーブリーフィングではドライバーとレース主催者がこの前のレースで起こったことについて長い間話し合いをしていましたが、とても興味深いものでした。また、ヘアピンの改修についても説明がありました。木曜日に新しく舗装されたのです。僕らは木曜日も金曜日も走行しませんでしたが、走行したF4ドライバーはグリップがないと言っていました。僕らの予選やレースには影響がなくてよかったです。
その日の夜はイギリスから来た友人と晩御飯を食べに行ったのですが、ここで問題が起こりました。どこで食べたらいいのか、さっぱり見当がつかなかったのです!お店の窓をのぞきながら1マイル(1.6㎞)くらい歩き、僕らにわかる食べ物の写真がついているメニューを探しました。Big Boyというレストランを見つけて、そこでまずまずの食事をしたのですが、ウェイトレスに注文するのは至難の業でした!
土曜日、僕らの練習走行は、リザルト上はP6でよく見えました。でも、車両的には僕もカズキもハッピーではありませんでした。ハンディウェイトの54㎏が普段なら僕らの強みである部分に効いていました。僕はニュータイヤで走りましたがグリップ不足を感じ、ユーズドタイヤのカズキはオーバーステアに苦しんでいました。僕らにとってもエンジニアにとってもトリッキーな状況でした。
チームミーティングで僕らは戦略を話し合い、誰が最初の予選に行くか、誰がスタートドライバーになるかを決めました。僕がQ1を担当し、カズキがレースをスタートすることになりました。
予選では上位14位に入れると思っていました。僕のアタックラップではトラフィックもクリアで、うまく行ったと思ったのですが、14位に入れませんでした!トップ14には0.5秒足りなかったのです。あと少しだったのに、とてもがっかりしました。キッズウォークの後、さらにミーティングを重ね、レースに向けて何ができるか、明日のウォームアップで何を試すかなどを話し合いました。夕食はカズキ、サトシさん、チヨさんとS Roadのスポンサーさんと中華料理を食べに行きました。
日曜日のウォームアップは路面温度50度以上のコースをユーズドタイヤでどう走るかを学ぶ機会となりました!カズキはユーズドタイヤでもオーバーステアは少なくなり、前日よりもクルマのハンドリングはいいと報告してきたので、レース前のいい知らせとなりました。
スポンサーさんの前でマイクを握って予選やレースの展望を話すのは、予選結果がいいときはいいのですが、予選17位の時はちょっと大変です!そういう時は、もっと頑張って、100%の力を振り絞ってできる限りいい結果を出したいと感じます。もっと日本語で話したいとも思いますが、その前に日本語の発音がもっとうまくならないと!
レースのスタート前、蒸し暑いB-MAXのトランポの後ろの方でいつもの昼寝をしました。あまりにもたくさんの人がいるので、あまり長い間グリッドには行かないのですが、今回はグリッドで友達にクルマを見せたかったし、何よりレースクイーンに会わせてあげたかったので、いつもより早めに行きました。ピットから17番グリッドまでは遠く、気温は35度、路面がものすごく熱かったので、レーシングシューズでは足の裏が痛かったです!
カズキは素晴らしいスタートでポジションを3つ上げ、担当スティントの間ずっと集団についていっていました。メインストレートのトップスピードが出る場所では、この暑さもあり、なかなか抜くのは難しいのがわかりました。第2戦のもっと涼しいコンディションの時より8㎞/hも遅かったのです。ターボ車はより影響を受けるのです。22周ぐらいでセーフティカーが入ったので、僕は乗る準備をしました。通常より早いタイミングでしたが、ドライバー交代とチームのピット作業はとてもうまく行きました。
僕は39周もの間ずっとプッシュし、何台かオーバーテイクすることが出来ました。そしてまた4号車のメルセデスと88号車のランボルギーニと接戦をしました!最後の5ラップは彼らの方が速かったので、6位になりましたが、17位からスタートしたことや積んでいるウェイトを考えるといい結果だと思います。僕らのライバルたちも重くなってきたので、誰もが勝ちたいと思う鈴鹿1000㎞を前に、僕らはトップに近づけるのではないかと思います。GT-Rは予選よりもレースでウェイトをうまく対処できたので、鈴鹿でも同様になると思います。
僕にとっての次のレースはもてぎで開催されるF3なので、来週末に向けて集中していきます。GT500クラスでは12号車が勝って、GT-Rの連勝記録を伸ばしています。鈴鹿でも同じですよね、みんな?;)
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