Team Manager Interview
Team Maneger Interview
トップページ
飯嶋嘉孝 監督
長谷見昌弘 監督
星野一義 監督
近藤真彦 監督
ふたりには同じ条件で走らせて切磋琢磨&レベルアップを狙っている インタビュー 長谷見昌弘 ハセミモータースポーツ監督
今年はスポンサーが変わってカラーリングもガラッと変わったし、クルマも新車になって、ドライバーはふたりとも変わって、エンジニアも変わって、変わらないのは俺だけ。今年の体制はハセミモータースポーツの特色を前に出したかったんだ。当初は金石(年弘)が残る予定だったのだけど、スポンサーの関係で乗れませんということで、関係者には彼個人についているスポンサーを説得してほしいと頼んだんだけど……。SUPER GTのシートがなくなったのはかわいそうだね。

ドライバーはふたりとも若くて、去年はF3を走っていた。横溝はGT500の経験があるけれど予選の経験はないし、去年は型落ちのクルマだったので新人みたいなもの。オリベイラもハコは初めての新人。フォーミュラとハコは全然違うんだよね。フォーミュラというのは体の一部のようにドライバーの意志どおりにセッティングできる。でもハコのセッティングは千差万別でベストセッティングなんてありえない。クルマをふたりのドライバーでシェアしなきゃいけないので、ある程度の妥協というのが必要。それを知ること、飲み込むことに時間がかかるんだね。オリベイラは去年F3のチャンピオンを獲って、意気揚々とSUPER GTに来た。でもテストであまりにも本山とのタイム差が違って、だんだんと口数が少なくなってきた。やっとGT500のレベルが高いと気がついただろうね。

それでもふたりとも決勝レースやロングランテストでは、まあまあのタイムを出せるようになってきている。でもニュータイヤを履いての予選アタックがまだまだ。新品タイヤでベストタイムが出せるのは、オリベイラが4周目、横溝が5周目。これじゃダメ。だってスーパーラップは3周目のタイムで競うんだから。だから今、ふたりには体で覚えさせているんだ。

うちはね、レースウィークの現場で予選担当を伝えているんです。ふたりには同じ条件で走らせようと思ってるので、平等にチャンスは与えますよ。でも失敗したらチャンスは二度とない。だからドライバーは現場までモチベーションを保って来ますよ。で、自分が予選担当じゃないと知るとがっかりしますね。これが走りにつながるんです。これは僕が元ドライバーだからできること。

ふたりとも気合は入ってますよ。早くトップドライバーと対等に戦えるようになってほしいね。勝つのは厳しいかもしれないけれど、ミスなく走ってチャンピオンを獲りたいですよ。

長谷見昌弘
1945年11月13日東京都出身。2輪モトクロスから日産大森ワークス入りし、65年4輪デビュー。富士GC、FJ1300、FP、F2、JSPCなどでチャンピオンを獲得し、80年には4冠王(全日本F2、全日本FP、鈴鹿F2、富士GC)。もちろん数多くの優勝を果たしている。海外レースも経験豊富で01年にはニュル24時間にもGT-Rで参戦した。2000年限りで国内の全日本格式レースから引退して監督業に。