ST1クラス 出走5台 |
#23 | 「CAR-CHANNEL アドバンZ33」(田中哲也/星野一樹) | クラス(総合)2位 |
#3 | 「エンドレスアドバンZ」(青木孝行/藤井誠暢/影山正美) | クラス(総合)3位 |
ST3クラス 出走10台 |
#41 | 「SABOTAGE Z」(塩渕誠二/脇阪薫一/吉田広樹) | クラス優勝 |
#74 | 「アラビアンオアシスZ」(小林敬一/安田裕信) | クラス3位 |
#15 | 「岡部自動車 eei A ディクセルZ」(長島正明/古谷直広/杉林健一) | クラス4位 |
#113 | 「カルラレーシング☆ings北海Z」(大井貴之/伊橋勲) | クラス5位 |
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07年S耐の最終戦(第7戦)は、冷たい雨の降るツインリンクもてぎで500kmレースとして開催され、ST3クラスで#113 Zがクラス5位でフィニッシュしてシリーズチャンピオンを獲得。また#41 Zが初優勝を決め、#74Zが3位で表彰台に。一方ST1クラスでは#23 Zが2位、#3 Zが3位で表彰台を獲得した。
今回の参加台数は31台で、Zが参戦するST1クラスには2台のZ(380RS-C)を含み5台、ST3クラスには4台のZを含む10台が参加した。金曜日の練習走行には#19「バーディクラブ☆TC神戸Z33」も参加していたが、他車両のアクシデントに巻き込まれ車両が大破し、残念ながら参戦を取り消した。
10日の予選日は前夜から降り出した弱い雨が降り続き気温13℃/路面温度14℃と肌寒い。A、Bドライバーの予選結果の合算により、ST1クラスでは#3 Zが3位、#23 Zが4位。ST3クラスでは#41 Zが2位、#74 Zが5位、#113 Zが6位、#15 Zが8位となった。予選の結果、ST3クラスのチャンピオン争いは、#113 Z(99点)、#27 M3(84点)、#7 RX-7(76点)、#41 Z(75点)の4台に絞られた。#113 Zは5位以上のフィニッシュで自力でチャンピオンを獲得することができる。
決勝の朝も雨で、降ったり小雨になったりの不安定な雨脚。気温15℃という冷たい小雨の中、12時4分に105周の決勝レースがスタートした。
#3 Zは今回影山が腰痛のためにCドライバー登録となり、青木と藤井で決勝レースを戦う予定で、スタートは青木、#23 Zは田中が担当。ST3クラスのスタートドライバーは、#41 Zが今回Bドライバーとして十勝以来の参戦となった脇阪、#74 Zが安田、#113 Zが大井、#15 Zが長島。
ST3クラスはオープニングラップの混乱で#74 Zが4位、#113 Zが6位、#41 Zが7位、#15Zが8位となった。しかしクラストップの車両にスタート手順違反によりドライブスルーのペナルティが与えられると、#74 Zが3位、#41 Zが5位、#113 Zが6位、#15 Zが7位に。一旦雨は強くなったがやがて小降りとなり、18周目には#113 Zが4位に浮上。ところが29周目の1コーナー手前で突然電気系のトラブルが発生し5位へ落ちてしまった。しかし大井がキルスイッチを操作したことでトラブルは解消。3位を走行していた#74 Zは31周目に#27 M3をかわして2位に上がると、36周目にはトップの#39 NSXにヘアピンで並びビクトリーコーナーでついにトップに浮上。このころ一旦止みかけていた雨が突然強くなり、天候の急変のためにセーフティカー(SC)が導入。ここでクラストップの#74 Z(安田のまま)、3位の#27 M3がピットイン。翌周クラストップの#39 NSX、2位の#113 Z(大井のまま)、3位の#41 Z(塩渕に交代)がピットイン。トップは再び#74 Zとなり、#27 M3、#113 Z、#39 NSX、#41 Zというポジョンになった。
5周のSCラン後レースが再開されると#27 M3のペースが落ち、48周目に#113 Zが2位、49周目に#41 Zが3位へ浮上。再び雨が強くなりクラストップの#74 Zが53周目に入るところで2回目のSCランとなった。SCラン中、#113 Zが55周でピットインして伊橋へ交代、#74 Zも56周でピットインして小林へ交代、#41 Zは57周でピットインした(塩渕のまま)。SCランが解除されると、トップはまだピットストップ1回の#39 NSXで、以下2回のピットインを済ませた#27 M3、#41 Z、#74 Z、#113 Zの順に。
そして60周を過ぎたあたりでまたもや雨量が増して、3回目のSC導入。ここでトップの#39 NSXがピットインして、クラストップに浮上した#27 M3、#41 Z、#74 Zが3台連なり優勝争いはこの3台に絞られた。リスタートが切られると4位走行中の#113 Zがビクトリーコーナーでスピンを喫し、6位へポジションダウン。このまま#27 M3が優勝して#113 Zが6位だと、逆転で#27 M3がチャンピオンを獲得することになる。
しかし#41 Zの塩渕が#27 M3に襲いかかった。75周目の5コーナーで接近するが、ST2クラスの車両に間に入られ一旦休戦。しかし76周目のV字コーナーでアウトから抜き去りついにトップ浮上。これで#113 Zが6位でもチャンピオン獲得となる。レースは3回のSC導入で進行が遅れ、規定により4時間レースへ短縮。終盤の88周目に#113 Zは5位へ浮上して自力でチャンピオンを引き寄せた。そして92周でチェッカー。#41 Zは初優勝を飾り、#74 Zがポジションをひとつ落とした3位でゴール。#15 Zが4位、#113 Zは5位ゴールでチャンピオンを獲得することになった。
一方ST1クラスは、ウェットコンディションに強いポルシェ勢がレースをリードする中、一時は#50 BMW Z4がトップを奪うが、駆動系のトラブルでリタイア。Z勢は自分たちのペースを守った走行を続け、#23 Zは田中が2スティントを担当して星野へ交代して2位チェッカー。#3 Zは青木から藤井へつなぎ2スティントを走行して3位と、2台そろって表彰台を獲得した。
塩渕誠二 #41「SABOTAGE Z」
(ST3クラス優勝)
「僕たちのクルマは雨量が多いと(ライバルに)離される展開だったのですが、SC導入でその差が縮まったこともあって、とにかく勝負しました。接近戦はカート時代から得意です。最後はブレーキがきつかったんですけど、マージンもあったので後ろとの距離だけを見て走りました。4輪4年目で初優勝。ホンマにうれしいです!」
大井貴之 #113「カルラレーシング☆ings北海Z」
(ST3クラス5位、シリーズチャンピオン)
「今年は本当に混戦でした。周囲にいいチームとドライバーがたくさんいるという環境の中で、チャンピオン争いに勝てたことに大きな価値を感じます。クルマはずっと調子よくてトラブルもなく、ドライバートラブルが多かった。Zの信頼性は抜群だったと思います」
伊橋勲 #113「カルラレーシング☆ings北海Z」
(ST3クラス5位、シリーズチャンピオン)
「ポルシェのワンメイクレースのチャンピオンよりもS耐でチャンピオンが獲れたことがすごくうれしいです。ST3クラスは速い選手が多いし、Z同士でも戦っていくのは大変でした。最終ラップのダウンストレートで無線で確認したら、チャンピオンだよと言われてとてもホッとしました」