第6回 ラリーレイドモンゴル2000
2000年8月14日(月)〜8月21日(火)8日間

日産テラノを駆った長谷見昌弘、初のモンゴル2連覇達成

 モンゴル国を舞台としたクロスカントリーラリー、第6回ラリーレイドモンゴルが8月14日から21日にかけて首都ウランバートルを基点とする全行程3583.10キロ、うち競技区間2961.12キロに渡って行われ、4輪部門ではT1仕様日産テラノで参加した長谷見昌弘が優勝した。
 モンゴルの西半分をウランバートルから反時計周りに一周する格好で設定されたコースはモンゴルの大草原のほかにも、アルタイの山岳地帯の岩場や、灼熱のゴビ砂漠など多彩な内容。

今年は各ステージの距離が比較的短めだったこともあり、リタイヤ車の少ない大会となった。4輪部門では、大会初の親子参戦となる長谷見昌弘と長男の長谷見智之組バンテックテラノなどのほか、地元モンゴルからロシアンジープが5台エントリーして4輪部門は総勢9台、2輪車26台という内訳である。

 ラリーが始まると早速初日から転倒車や2輪の骨折事故など、アクシデントが続出。

しかし、大会出場連続5回めの長谷見選手は落ち着いたドライビングで手堅く首位をキープし、これをロシアンジープ勢が追う格好となる。


親子鷹、初のモンゴル2連覇達成!
 昨年2輪で参加した経験があるとはいえ、4輪のナビは初めてという智之選手も、ラリーコンピュータの不調にもかかわらず、ナビゲーションにはすぐに慣れ、長谷見選手を好リード。時には親子ならではの口喧嘩の応酬を見せるが、じきに長谷見選手も上手くなってきたと目を細める。加えて、ニスモから派遣された2名のメカニックの完璧な整備点検作業も奏効して、テラノは殆どノートラブル、ノーパンクで全行程を走破。終盤7日めにはミスコースから2番手に1時間ほど詰め寄られて約3時間差とするも、最終日に再びSSトップを獲得して気を吐き、結局、2位のロシアンジープに約4時間近い差をつけての横綱相撲で見事2年連続、自己3回目の優勝を飾ることとなった。

 フィニッシュ後、長谷見選手は「クルマは全くノートラブルだったが、ロシアンジープの予想以上の頑張りで最後まで気が抜けなかった。息子も少しずつ慣れてきた様子で、来年もチャンスがあればまた、智之と来てみたい」などと述懐。智之選手も「やっと肩の荷が下りた感じ。それにしても父の走りは速い。本気で攻められたら、僕なんかコマ図読むのが間に合わない。改めてプロの凄さが分かった」と長谷見選手の速さに改めて驚嘆した様子だった。

4輪部門最終結果
POS. DRIVER Car. 所要時間:分:秒
1 長谷見昌弘 日産テラノ 43:00:18
2 ガンクフ ロシアンジープ 47:11:49
3 エルデンビレグ ロシアンジープ 49:51:04
4 プレブスレン ロシアンジープ 50:19:20
5 近藤聡子 いすゞビッグホーン 54:08:23
6 宇賀神まゆみ いすゞビッグホーン 65:19:37
7 バットサイハン ロシアンジープ 67:35:27
8 ダルハンジャルガル ロシアンジープ 67:50:27
9 齋木達雄 スズキジムニー 72:12:22


ゼッケン100。ユーラシア大陸を駆け抜ける長谷見マシンは、T1市販車無改造クラス
日産テラノ

長谷見昌弘選手の参戦史

トータル3,585.31qの壮大なコース

激闘8日間の参戦レポートをお届けします。

【スケジュール】
     2000年8月14日〜8月21日(火) 8日間
     8月13日  行政検査と車両検査(ウランバートル)
     8月14日  グランドスタート(ウランバートル)
     8月21日  グランドゴール(ウランバートル)
     8月22日  表彰式(アブタイサイハーン宮殿)