●●●
2017年11月、オーナーがより長く日産のハイパフォーマンスカーを乗り続けられるようにサポートをする活動「NISMO ヘリテージ」を開始すると同時に、製造廃止になった純正部品を復刻し、「NISMOヘリテージパーツ」として発売することを発表した。
「NISMOヘリテージ」とは、日産自動車および日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)とサプライヤーとが共同で、製造廃止になった部品の再供給を検討し、オーナーを可能な範囲でサポートする活動である。
その第1弾として、R32型スカイラインGT-Rを対象に、「NISMOヘリテージパーツ」を発売した。R32 GT-Rの専用部品のうち、通常の走行や車検に必要不可欠で重要な部品を中心に、ハーネス、ホース/チューブ、エンブレム、外装部品など、約80部品の販売を開始した。
さらに、この「NISMOヘリテージ」活動は継続され、R32 GT-Rのアイテム追加およびR33 GT-R、R34 GT-Rへの拡大を検討していく事となった。 大切な愛車を維持するために、経年劣化や消耗により壊れた部品を交換することは必要。入手しづらい部品は、オークションサイトなどで中古の純正部品を購入しストックしておく必要もある程だったため、第二世代GT-Rのオーナーからは非常に多くの要望をいただいていた。
「NISMOヘリテージパーツ」の取り組みは日産・NMCの共同プロジェクトといえども、30年前の純正部品となれば、当時と同じ作り方で再生産ができるものもあれば、できないものもあるのが現実。
その理由は様々あるが、当時の部品サプライヤー自体が廃業していたり、あるいは会社は存在しているが現在は該当する事業を撤退したりしているケースなどである。また、部品サプライヤーに作る気持ちがあっても当時の金型など製造設備や機材が既に撤去されているので作れない。再度製造設備を新たに作るには多額の投資が必要となる場合もある。さらには内装など現在の法規準では、当時と同じ材質のものが使えないなど、純正部品の復刻に当たって障害となる壁は高い。
そのため、製造廃止となった部品を全て復刻し再生産、再販売するのは現実的に不可能ではあるが、「NISMOヘリテージパーツ」では3つのパターンを作り対応することにした。
1.当時の部品を同じメーカーで同じ作り方をした“純正復刻部品”
2.当時とは異なる作り方、異なる素材で同様の機能を持つ“NISMOリプレイス品”
3.上記2つで作れないが重要な部品は“修理”メニューで対応
「NISMOヘリテージパーツ」では、様々な部品を復刻あるいは復活させている。これらの部品は、オーナーの方に安心して使っていただけるよう、すべて当時の純正部品と同等の性能・品質・安全基準を満たしている。
しかし、これでもまだ、お客様の全てのご要望に応えられているわけではなく、多くのお客様から様々なパーツの復刻要望が日々届いている。前述の通り、復刻の障壁は高いが、色々は方法を模索しならが、継続してNISMOヘリテージの活動は続いている。
●●●