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バッテリーはコンテナこそ専用の物を使用しているが、中に搭載されているバッテリーモジュールは量産車と全く同じものであり、数量も同じだ。このバッテリーモジュールをミッドシップ用にレイアウト変更し、バッテリーマネージメントシステムは量産車と同等の機能を有する。したがって量産用急速充電器の使用が可能であると同時に、高電圧に対する乗員や作業スタッフの安全性確保を実現している。「EVの場合、高電圧や漏電、短絡などいろいろな危険があるのは確かですので、安全性、信頼性を最優先しました。」と開発担当者の進士守エンジニアは話す。
バッテリー1回の充電でサーキットをフル走行できるのは20分ほど。バッテリーは急速充電器を使用すれば約30分で充電は完了するが、200V普通充電だと8時間かかる。急速充電器のないサーキットでも、より早く次の走行が出来るように、バッテリーユニットごと交換することも考えたボディ構造になっている。サスペンション、モーター、インバーターを装着したままリアサブフレームを外し、充電済みのバッテリーユニットに交換、さらにリアサブフレームを装着しなおして次の走行にスタンバイするまで、4名のメカニックが作業をして所要時間は約1時間。この作業時間は今後2名のメカニックで30分というのが目標だ。
モーターも量産車と同じEM41型を使用するため、最高出力は80kW(109ps)/2,730〜9,800rpm、最大トルクは280Nm(28.6kgf-m)/0〜2,730rpmと変わりなく、信頼性も高い。
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