 |
空力の開発コンセプトは、SUPER GTと共通。すなわち、エンジンルーム内の圧力をうまく抜くことでダウンフォースを稼ぐコンセプトである。エンジンルーム内に空気が入り込むとリフト(揚力。車体を持ち上げる方向の力)が発生するため、不必要な空気を入れないように設計する。と同時に、エンジンルームに入った空気はうまく抜けるように設計することが重要だ。
エンジン吸気の取り入れ口はラム圧(走行風圧)が最も高くなる位置、すなわち、グリル中央を横切る太いバーの下部に設けている。GT-Rバッジが取り付けられた上段の開口部からは、コクピット(ドライバー冷却用)やエンジンルーム(オルタネーターや油圧パワーステアリングのオイル冷却用など)で使用するエアを取り入れる。
リヤウイングはメインプレーン+フラップの2エレメントタイプ。シングルエレメントだった2009年規則まではSUPER GTのような三次元曲面に成型することが許されていたため、性能を高めることが可能だった。2010年からはフラットな形状になったのに加え、大きな角度が付けられない規則になった。また、2009年はルーフと同じ高さに設置できたが、2010年は最高高さがルーフより100mm下に規制。最後端はバンパー後端から、後端より50mm前に変更され、ダウンフォースを稼ぎにくい取り付け位置になっている。フロア下のダウンフォース獲得に貢献するディフューザーは、リヤホイールセンターの350mm後方から立ち上げる規則。2009年はホイールセンターからの立ち上がりが許されていた。
|
 |
 |
 |
|
 |