GT Introduction
SUPER GT INTRODUCTION
Vol.5 チームスタッフの役割
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SUPERGT 用語集
Vol.1
GT500/GT300の違い
Vol.2
ウェイトハンディとリストリクター
Vol.3
ピットワーク
Vol.4
レースカーを走らせるまで
Vol.5
チームスタッフの役割
SUPER GTに参戦しているニスモは、2台のZを走らせ、またZの開発も行っていますので、スタッフの人数も多く日本で最も規模の大きなチームのひとつです。チームスタッフの仕事は多岐にわたりますが、大きくはレーシングチームの実戦部隊、開発部隊、そしてファンやメディア、スポンサーとの橋渡しとなるスタッフに分けることができます。その中からいくつかの仕事を紹介しましょう。

レーシングチーム
レーシングチームの代表、チームの顔となるのはチーム監督で、今年、飯嶋嘉隆が就任しました。レース作戦の最終決断をする他、チームの代表としてコメントを出します。 監督を作戦面でサポートするのは、エンジニアです。エンジニアはトラックエンジニア、エンジンエンジニア、エレクトリックエンジニアなどと役割に応じて仕事が分担されています。トラックエンジニアは、クルマのセッティングや仕様の決定、さらにはタイヤ選択を行います。またチーム監督にレースの戦略を提案します。加えてドライバーとのコミュニケーションを取ります。ニスモでは22号車と23号車それぞれにトラックエンジニアが存在します。エンジンエンジニアは、エンジン専属のエンジニアで、データを見て最適化を図るなどエンジンのセッティングを決めています。 彼らの指示により実際に車両を準備するのが、メカニックの仕事です。チーフメカニックは車両1台の責任者となるメカニックで、レースカーを仕様どおりに作り上げるために作業の指示を出し、進捗状況を管理します。自分を含めた6名のメカニックのまとめ役であり、パーツの履歴管理も行います。SUPER GTの勝敗に大きな影響があるピットワークも彼らの担当です。ピットワークのタイムを削るために日々トレーニングを繰り返しており、ニスモにはそのためのトレーニングジムもあります。 チームマネージャーは、対外折衝やスケジュール管理、ドライバーとの契約、サーキットでのケア、チームロジスティクス(スタッフ移動、車両輸送、宿泊、食事などに関する手配)、を担当するなど、ニスモのチーム運営を行っています。

GT500のフェアレディZを使用する日産系チームを統括するのが日産チーム総監督で、柿元邦彦が務めています。日産GT500チーム全体の責任を担っており、日産勢として最高のパフォーマンスが出せるように各チームと連携を取っています。 ニスモ以外の各チームの技術支援をしているのがユーザー支援担当スタッフです。ニスモと各チームの橋渡し役となり情報交換をスムーズにしています。


開発部隊
ニスモでは現在走っている車両の性能を高めるための開発と並行して、常に次の開発をしています。基本的に車両開発部隊とパワートレイン開発部隊が中心となり、春には翌年モデルの開発がスタートします。車両、空力、性能、エンジン、パワートレインといった各担当者は現場で車両の仕上がりを確認しながら、トラブルが発生すれば問題点などを洗い出し、改良モデルにフィードバックしていきます。


ファンやメディア、スポンサーとのパイプ役
サーキットのグランドスタンド下やイベント広場で、もっと日産車に触れ合ってもらおうと、ファンとのつながりを担当しているのが、GTプロモーショングループのスタッフです。展示車両やレーシングパーツを説明したり、グッズの販売をしたりして身近な距離でファンとの交流を大事にしています。 GTチーム広報は、レース結果をより早く伝えるために、レースレポートを製作しWEBで公開したり、メディアからの取材に応対し、インタビューや撮影などの時間調整をしたりしています。また、サーキットに来られないファンのためには、メールニュースで最新の情報をお送りしています。 GTスポンサーグループは、スポンサーの獲得はもちろんのこと、スポンサーやそのゲストをサーキットでもてなすためにケータリングやホスピタリティブースの運営も行っています。 なおこれらのスタッフは、チームマネージャーと綿密に連携しています。