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スーパー耐久シリーズ2005第7戦は、宮城県のスポーツランドSUGOにおいて400kmレースとして開催され、ST1クラスで木下みつひろ/影山正美組の#3エンドレス アドバンZが2戦連続で3位表彰台に上った。またST3クラスでは、輿水敏明/黒澤翼/菊地靖組の#19 EBBRO☆Z☆TC-KOBEが2位表彰台を獲得した。
今回参加した全34台のうち日産車は、ST1クラスに#3 Z(クラス参加6台)、ST3クラスに、#19 Z 、尾本直史/谷口行規組の#23 C-WEST ORCアドバンZ 、今回ドライバーラインナップを一新した伊橋勲/木村崇/松本竜二組の#33トータルスポーツings Z、ヒロミ小園/星野一樹組の#48フィールズT&GアドバンZの4台がエントリーした(クラス参加10台)。
公式予選が行われた1日は、朝から曇天。11時25分から30分間行われるドライバー予選の直前に雨がポツポツと落ちてきて、ウェット宣言が出された。気温は19℃とやや肌寒い。このセッションでは、ZのA/Bドライバーは全員が基準タイムをクリアした。
14時20分から行われたグリッド予選は、雨、ウェットコンディションで始まった。最初の20分間がST1/2/5クラスの専有走行枠で、ここでは#3 Zの影山はST1クラス5位にとどまった。14時40分からの20分間はST3/4クラスの専有走行枠で、開始時点で雨は上がりコースの水は徐々にはけていった。そして15時からの混走枠では、コースの一部も乾き出してアタック合戦となった。
タイヤはST1クラスの#3Zが浅溝、ST3クラスのZ勢はスリックタイヤを履いてコースへ。そして最後の最後に#3Zの影山が1分33秒410のクラス4位へ、また#48 Zの星野が1分37秒624でクラス2位に浮上。#19 Zの黒澤は6位、#33 Zの伊橋は7位、#23 Zの尾本は8位だった。
なお、#33 Zの松本はCドライバー走行に出走せず、今回は伊橋と木村でレースを戦うことになった。
決勝日、早朝に降った雨も上がりフリー走行は曇り/ドライというコンディションで行われ、#19 ZがST3クラス2位、#33 Zが3位と決勝レースに向けて好感触を得た。
SUGOは曇天ながら、ときおりポツポツと雨が落ちてくる。しかし午後には雨も上がり、13時44分のスタート時には完全にドライで、さらに日が差してきた。気温は25℃と前日より高めで、熱心な2万2400人のファンがスタンドを埋めた。108周、約400kmの決勝レースは混乱もなく始まった。#3 Zの影山は、予選で前に行かれた2台のST2クラスの車両を2周目までにオーバーテイクし、4周目には#32ポルシェをかわしてクラス3位/総合3位に浮上。そして4位以下を引き離して周回を重ねていった。
ST3クラスでは、予選クラス2位だった#48 Zの星野のペースがなかなか上がらず、5周目には5位へドロップ。代わってポジションを上げたのが、予選5位だった#19 Zの黒澤。周回ごとにひとつずつ順位を上げて4周目にはクラス3位に。さらに6周目にはクラスポールだった#7 RX-7をかわし#15 RX-7に続く2位に浮上した。黒澤はプッシュを続けるが、トップとの間に入ったST2クラスの車両をかわすのに手こずり、なかなかトップとの差を縮められない。
また序盤にポジションを上げていったのはS耐デビューとなる#33 Zの伊橋だった。3周目に#23 Zの尾本をかわすと、20周目には#48 Zの星野を逆転してクラス5位、さらには24周目にはクラス4位へ躍進した。しかし予想以上に気温が上がったこともあり、クールスーツを着用していなかった伊橋は予定より早く38周でピットイン。こちらもS耐デビューの木村に交代した。
ST1クラスで安定して3位の単独走行を続ける#3 Zは50周でピットインして、木下に交代。ピットインのタイミングの関係で一旦総合のポジションを落とすが、56周目には再び総合3位となる。中盤以降は、4位以下のポルシェ勢にトラブルが発生し、木下はステディに周回を続けていった。
レースも折り返し点を過ぎた56周でクラス5位を走行中の#48 Zがピットインして、ヒロミに交代した。クラストップの#15 RX-7が58周でルーティーンピットインすると、#19 Zがトップに。そして65周で#19 Zがピットインして輿水に交代する間に、じわじわとポジションを上げていた#23 Zがクラストップに躍り出た。71周で#23 Zがピットインして、谷口に交代。これでST3クラスのルーティーンピット作業がほぼ完了した。72周目の順位は、#15 RX-7がトップで#19 Z、#23 Zが続き、#83 NSX、#27 BMW、#48 Z、#33 Zとなった。
中盤を過ぎたころからST2クラスの車両にハブトラブルが続出。#48 Zも左フロントのハブにトラブルを抱えてピットインして、作業に時間を要した。また終盤、ゴールまであと3周という時点で、クラス3位を走行していた#23 Zの左フロントのホイールが割れスローダウン。#23 Zの谷口は何とかチェッカーを受けたが6位ゴールとなってしまった。#19 Zはトップとの距離を詰められず2位でチェッカー、初優勝こそ逃したが今季最高位を獲得した。#33 Zの木村は終盤の90周目にZ勢トップとなるラップタイムをマークして5位入賞し、次のレースに期待を持たせた。また#48 Zは9位でレースを終えた。
ST1クラスでは、3位の#3 Zがチェッカー目前にタイヤバースト! 木下は何とかコースを1周してポジションを守って3位でゴール、直後の1コーナー手前でクルマを止めた。これで#3 Zはシリーズ4位に浮上することになった。なお、ST1クラスは今回#25ポルシェが6連勝してシリーズチャンピオンを獲得した。