〜イントロダクション IRLとINFINITI〜
2000年6月18日、エディ・チーバーJr.が優勝カップを手にパイクス・ピークレースウェイを後にしたとき、北米日産の高級車ブランドであるインフィニティのヒストリーに初のインディレーシング優勝の記録が刻み込まれた。2001年、インフィニティはこの成果を元に、新エンジン「インフィニティ・インディ35A」を携えて、インディ・レーシング・リーグ・ノーザン・ライト・シリーズ(IRL)に新たなチャレンジを開始した。
「インフィニティが他の高級車メーカーとの差別化を明確にし、お客様にトップクラスの高性能をアピールするために、米国で最も高名なイベントであるインディアナポリス500を含むIRLでの勝利に挑戦するというコミュニケーション手段を選んだのは、自然な流れであった。」とインフィニティのマーケティングダイレクターであるスティーブ・カイトは語っている。「我々のシリーズ参戦意義を示す例として、プロダクションエンジンの設計をした開発スタッフが、レースエンジンもデザインしたということが挙げられる。それによって、ハイパフォーマンスに焦点を絞った高級車メーカーとしての信頼性は格段に上がると確信している」
究極のパフォーマンステストの場であるIRLの高速オーバルトラックレーシングにおいて、インフィニティは新たなレベルの競争力を獲得するに至った。オールニューエンジンは、トップレベルの2チーム、チーバー・インディ・レーシングとドレイヤー&ラインボルドレーシングとのコラボレーションによって、シーズン開幕戦のフェニックスでデビューした。
「新型インフィニティ・エンジンは、今年と2002年にインディ500優勝とシリーズチャンピオンを獲得するという我々が切望する目的の基礎になるものだ。」ドライバーで、チーバーレーシングのオーナーでもあるエディ・チーバーJr.は語る。「新エンジンは、インフィニティが過去5年にわたって学んだインディエンジン技術の集大成だ。必ずやIRLシリーズの焦点となるはずだ」
チーバーは、ロビー・ビュール、スコット・グッドイヤーとジョイントし、米国最高のオープンホィール・シングルシーター・オーバルトラックレースシリーズで、650馬力のインフィニティV8エンジンの実力を見せつけるであろう。
エディ・チーバーとエクサイト@ホームチームのクルーは、過去2年間でインフィニティ・インディ・プロジェクトの実力を証明してきた。特に昨シーズンは、パイクスピークでの初優勝だけでなく、各レースで常に勝利に接近したパフォーマンスを見せ、シリーズ3位のポジションを得ている。今年、チームは、過去最高の強さを身につけ、レーストラックに戻ってきた。インディアナポリス500レースには、スコット・グッドイヤーを迎え、チーバーレーシングは、正に「ドリームチーム」にふさわしい体制を整える。グッドイヤーは、過去10年間にこのレースで2回の準優勝と5回のトップ10フィニッシュを残している強者である。昨年はシリーズで1勝し、年間2位に輝いている。
ピュレックス・ドレイヤー&ラインボルド・インフィニティを駆るロビー・ビュールは、IRLにおける過去2勝の記録に、インフィニティでの勝利を加えようとしている。チームオーナーのひとりでインディアナポリス地区で2店舗のインフィニティ・ディーラーを経営するデニス・ラインボルドとビュールは、昨年のインディアナポリス500レースからインフィニティエンジンにスイッチし、シリーズ8位に入っている。