- 2011.12.22
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トレルイエ選手に関して
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ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社(本社:東京都品川区南大井 社長:宮谷正一 以下、ニスモ)は、ニスモとブノワ・トレルイエ選手が2012年シーズンのドライバー契約を更新しないことを発表しました。
トレルイエ選手は、2002年全日本GT選手権(JGTC)第6戦に星野一義選手(当時)に代わってTEAM IMPULから出場。以来、星野監督の下、スカイラインGT-R、フェアレディZでJGTC、SUPER GTに参戦してきました。2008年からはNISMOに移籍し、同年、本山哲選手と共にNISSAN GT-Rでシリーズチャンピオンを獲得しました。今シーズンは3勝を上げてシリーズランキング2位と、NISSAN GT-Rのシリーズ1−2と、8戦5勝に大きく貢献しました。
9年以上もの長きにわたって日産系チームからJGTC/SUPER GTに出場してきたトレルイエ選手ですが、来シーズンは新たなチャレンジに取り組む決意を固めたため、ニスモはトレルイエ選手のさらなる飛躍を願い、トレルイエ選手からの申し出を承諾しました。
柿元邦彦 SUPER GT日産系チーム総監督
「敢えて愛称で呼ばせてもらいますが、ベンのキャリアは全日本F3チャンピオンから始まりました。そしてフォーミュラ・ニッポンやSUPER GTなど数々の日本のチャンピオンを経て、今度は彼の幼い頃からの夢であった出身地のヨーロッパに凱旋することになりました。ベンには「速い」の言葉がふさわしい。特にそのウェットの速さは神々しい光を放っていました。常にベンとともにあった我々にとっては家族の一員の巣立ちでもあります。家族には再びまみえるときが訪れます。そのときを楽しみにしています」
鈴木豊 NISMOチーム監督
「ベンの走りは星野さんと一緒でどんな時でも一生懸命。そんな姿を見ていると何とか勝たせてあげたいという気持ちが沸いてきて一緒に仕事をしていてもいつの間にか一人のファンのような気持ちになるものでした。これから一緒にレースができなくなることはとても残念なことですが、ベンはもっともっと世界で活躍できる才能を持っているし、彼はその才能を世界中のモータースポーツファンの方に見せなければなりません。ベンの活躍を信じて、一人のファンとしてこれからも見守っていきたいと思います」
本山哲
「ブノワとは2003年にフォーミュラ・ニッポンでチームメイトになってからずっと身近な存在で、ドライバーとしても人間としても敬意を持ち合う中でお互いのスキルを高められる関係でした。2008年からニスモで4年間組みましたが、どんな状況でもこれ以上ない最高のパートナーでしたし、多くの優勝とチャピオン獲得とたくさんの素晴らしい時間を一緒に過ごせたのは本当に良い思い出となりました。ブノワの力、日本での経験をフルに活かして世界のトップになってくれたら日本で関わった人達も嬉しいので、思い切り頑張ってもらいたいと思います!」
ブノワ・トレルイエ
「日本では12シーズン過ごしましたが、そのうち約10年が日産との契約でした。F3で2年間戦った後、日産は僕にプロドライバーになるチャンスをくれました。そして星野さんや本山さんといった日本で最高のドライバーに支えてもらいました。日本で多くのことを学び、そして今度は世界最高峰の選手権に参加することになりました。日産/NISMOを去ることは大変さびしいですが、SUPER GTとこの選手権というハイレベルなシリーズを2つ掛け持ちして、それぞれにベストを尽くすということは、僕にとっても、僕の家族にとってもとても大変なことです。今回の決断は僕のレース人生において最も難しい選択と言えます。日本の皆さんは僕を暖かく受け入れてくれ、日本は僕の人生の一部となっていると感じています。今は自分の親戚か両親の家を去るような気持ちがします。これまで応援、サポートしてくれた日本のファンの皆さん、メディアの皆さん、スポンサーさん、チームのみんな、そして日産に感謝しています。最後になりますが、皆さんにとって来年が良い年になるように、そしてまたいつか日本を訪れることをお約束します」
2012年の日産のモータースポーツ活動及び体制については、後日発表いたします。