最終戦は優勝してシリーズチャンピオン獲得にベストを尽くす
          もてぎ観戦ポイント (2009年掲載)
SUPER GT最終戦(第8戦)は、10月23〜24日にツインリンクもてぎのロードコースにおいて開催される。この最終戦は昨年同様、これまで搭載したウェイトハンディをすべて降ろした"素"の状態、つまり車両が持つ本来の性能をぶつけ合う"ガチンコ"バトルとなる。さらにレース距離は通常の300kmよりやや短い250kmと、最初から最後まで息を付くことのできないレースとなりそうだ。
第7戦・富士は、周辺地区が台風9号の被害に遭ったため開催中止となり、今年のチャンピオンは9台で争うこととなった。松田次生/ロニー・クインタレッリの#12「カルソニック IMPUL GT-R」はトップと11点差、本山哲/ブノワ・トレルイエの#23「MOTUL AUTECH GT-R」がトップと14点差から、逆転チャンピオン獲得を目指し、2台ともベストを尽くす。
もてぎは鈴鹿と並びホンダのホームコースでありホンダが得意とするサーキット。ストレートと90度ターンが多く、また強烈なダウンストレートもあり、タイヤやブレーキに厳しいコースでもある。HSV-010はコーナリング性能が良くタイヤにやさしいと言われており、今回も上位に食い込んでくるのは間違いない。またレクサスSC430も新しいスペックのエンジンを搭載し逆転チャンピオンを狙っている。がしかし、GT-Rも最終戦・もてぎのスペシャル仕様を開発済みで、ライバルに引けを取らないレース展開が期待できそうだ。
GT-Rの最終戦・もてぎ仕様は、まず空力をダウンフォース重視にしたこと。風洞実験を繰り返した新しいエアロパーツを装着する予定だ。また富士用に吸排気系を改良して性能を向上させたエンジンを使用し、さらにレース直前まで改良を重ねる予定だ。ミシュランタイヤも10月6〜7日にもてぎで行われたタイヤテストで良い結果を残している。
今回は250kmと短いレースであり抜きづらいコースだけに、予選で上位グリッドを確保することが非常に重要。予選は2名のドライバー両方が出走するノックダウン方式が採用される。速いドライバー2名が組む日産勢が上位に来る可能性は高いだろう。相手の出方を見ながらさまざまなケースを想定して準備を進め、最後まで優勝を狙っていきたい。
レース序盤に混雑が予想される3〜4コーナー、最大のパッシングポイントとなりそうな90度コーナーでのバトルは見逃せないものとなりそうだ。またGT300での2台のZも逆転チャンピオン獲得のチャンスが残っており、こちらの活躍にも期待したい。




ニスモ鈴木豊監督
「残念ながら自力でのチャンピオン獲得のチャンスはありませんが、最終戦は勝つしかないと思っています。このレースのためにクルマを見直し、風洞実験をしながら開発した空力パーツを投入。『エッ、何これ?』と見た目にも分かるようなパーツです。エンジンも富士の前に吸排気系を改良済みですが、レース直前まで性能を上げて臨む予定です。ミシュランタイヤにもこの最終戦に向けてのスペックを開発してもらっているのでいい結果に期待しています。抜きづらいコースですから予選が重要。ファンの方に期待していただけるようなレース展開にしていきたいと思っていますので、盛大な応援をよろしくお願いいたします!」
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