ノーハンディウェイトの最終戦は、勝ってチャンピオンを決める!
09年シリーズ最終戦の舞台となるのは、栃木のツインリンクもてぎ。ここで最終戦が開催されるのはJGTC時代の99年以来10年ぶりとなる。ツインリンクもてぎは97年にオープンした比較的新しいサーキットで、ロードコースとオーバルコースのふたつの国際コースを持ち、97年のJGTCオールスター戦ではオーバルコースにパイロンでシケインを設置してレースが開催されたこともある。レギュラーでのレースは98年からロードコースで開催されており、この10年間でホームコースのNSXが7勝と圧倒的な勝率を収めているが、GT-Rが苦手としているわけではない。これまでのもてぎラウンドは、ウェイトハンディの軽い車両に有利に働いたことが多い。またNSXのもてぎでの連勝記録を「6」で止めたのは昨年の#3 GT-Rだった。

ツインリンクもてぎは、短い直線を直角ターンで結ぶ“ストップ&ゴー”と呼ばれるインフィールド区間、130R、S字、V字コーナーと続くチャレンジングな上り区間、そしてヘアピンを過ぎてから一気に駆け下る後半とさまざまな表情を見せる。また直角ターンと強いブレーキングが必要とされることから、タイヤやブレーキに負担がかかりやすい。

今年の最終戦では、第8戦まで搭載していたハンディウェイトを降ろした状態での真剣勝負となる。つまり特別性能調整は受けているものの、その車両の持つポテンシャル勝負となる。GT-Rは第8戦・オートポリスで新しい空力ディバイスを用いコーナリングスピードを向上させている。今回のもてぎでもそれが有効に働くだろう。

最終戦を前にしての得点はポイントリーダーの#1 GT-R(本山哲)が78点、同じく#1 GT-Rのブノワ・トレルイエと#36 SC430(脇阪寿一/A.ロッテラー)が73点と5点差で、#8 NSX(R.ファーマン/伊沢拓也)は17点差の61点でチャンピオン争いはこの3台に絞られており、#1 GT-Rの本山は2位以上で自力でチャンピオン獲得となる。もちろん優勝を狙っての戦いとなるが、前回3位の#24 GT-Rも近藤真彦監督が「最終戦は2勝目を狙う」と宣言しており、もちろん#3 GT-Rもそのつもりだろう。#12も必勝体制で来ることが予想され、優勝争いのライバルは同じGT-R勢なのかもしれない。

なお今回の予選方式は鈴鹿700kmに続く今季2回目のノックダウン方式が採用される。速いドライバー2名を抱えるチームが絶対的に有利なのは間違いない。

もてぎの観戦&撮影ポイント・・・小宮岩男カメラマン
インフィールド全体が見通せるグランドスタンドはクルマに接近できないので撮影には向きません。5コーナーのスタンドはまずまずよい撮影ポイントかと思います。S字コーナー外側からはコーナーがいかにも『S』の字に見えていいポイントですが、午後は逆光になってしまうので撮るなら午前中が狙い目ですね。低い位置からも迫力ある走行写真が狙えるのはヘアピンの立ち上がり。ここだと逆光になっても路面が金色に光るし、これからの時期は空気が澄んできますからきれいな写真が撮れると思います。最後は90°コーナーの外側。迫力あるブレーキングを撮ることも、立体交差のトンネルに入って行く後姿も狙えるでしょう。最終戦ですので頑張っていろんな場所でチャレンジしてくださいね!

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