大詰めの富士ラウンドで優勝しタイトル争いに残る
          富士観戦ポイント (2009年掲載)
年間全8戦で争われるSUPER GTの第7戦は、残暑が厳しそうな9月11〜12日、国内最長を誇る約1.5kmのストレートを持つ富士スピードウェイにおいて開催される。シリーズ終盤、いよいよ大詰めということもあり、各陣営ともミスの許されないシビアなレースとなりそうだ。
特に今回はウェイトハンディがドライバーズポイントと同じ重さ(ポイント×1kg)となり、第2〜6戦でのウェイトハンディ(ポイント×2kg)の半分となる。このため第6戦まで車重が重かった車両も身軽になり、各車両の性能が再び接近。予選(今回はスーパーラップ方式)から激しい戦いとなることが予想される。
富士でGTのレースが開催されるのはゴールデンウィークの第3戦以来4か月ぶりとなるが、第3戦ではストレートスピード、そして総合的性能に勝ったレクサスSC430が圧倒的だった。しかしニスモはその直後から富士対策パーツの開発をさらに進め、新しい空力パーツを開発。8月に富士で行われたタイヤテストにおいて、その効果を確認済みだ。またホンダHSV-010も改良が進み、またコース後半のテクニカルセクションでは速さを見せるだろう。このため、9月の富士では3メーカーが互角に近いバトルを展開することが予想される。
前回・鈴鹿700kmの2位表彰台獲得で、シリーズ6位とトップとの差を14点まで詰めた本山哲/ブノワ・トレルイエの#23「MOTUL AUTECH GT-R」のハンディウェイトは38kg。ミシュランタイヤと共に暑いコンディションでスピードを見せることとなるだろう。本山、トレルイエ共に、優勝への気持ちは十分に高まっている。
GT-R勢のなかでシリーズポイントが最も上位(5位)の#12「カルソニック IMPUL GT-R」(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は、ハンディウェイトが41kg。第6戦・鈴鹿ではマシントラブルによりポイント獲得がならなかっただけに、こちらも優勝を狙ってのレースとなる。シリーズ10位である#24「HIS ADVAN KONDO GT-R」(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/安田裕信)のハンディウェイトは31kg。第6戦・鈴鹿ではマシントラブルで戦列を離脱したこともあり、今回は巻き返しに期待したい。またGT-R勢が搭載しているエアコンは、暑くなりそうな今回も大きな武器となりそうだ。
なお今回富士で投入される空力パーツは、8月のテストで性能を確認したものの改良版。ぜひ現地で前後のフェンダーを中心に第3戦で使用したパーツとの違いをチェックしてほしい。9月半ばとはいえ、まだまだ残暑が厳しいと予想されるので、現地で観戦する人は水分補給や体力温存など熱中症対策は十分に。


SUPER GT第7戦は、中止となりました。


ニスモ鈴木豊監督
「8月に富士で行われたタイヤテストでは、タイヤを含めてエアロパーツの確認もできましたしいい勝負ができると思っています。もちろんタイトルを狙うためにも優勝を目標に戦います。ポイントリーダーとは14点の差があるのですが、徐々にトップとの差は縮まっていますし、最終戦で逆転タイトルを獲得するためにもここでさらに点差を縮めておきたいです。まだまだ暑いレースになりそうですが、これまで以上の応援をお願いいたします!」
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