
それよりも、要因はどうであれ、あのような一瞬で全てを失うのは私たち23号車だけではなく、12号車もそうですし、そして彼本人なのです。もちろん、致し方ない接触もありますし、チェッカーまでマシンをもっていけるのは最終的にドライバーしかいないのですから、ドライバーがプッシュした結果であれば、チーム員は皆納得がいくのです。ただ、レースができないまま納得のいかない形でレースを終えて悔しいのはドライバーだけじゃないし、壊れたマシンを見るのはチーム員にとっては悲しいことなのです。だから、せめてそのことだけは将来のある速いJPだからこそ、彼に分かってもらいたいと思っていました。それに私自身も23号車のマネージャーであると同時にNISSANのGT500ドライバー全員のマネージャーでもあるので、とてもショックでした。JPはその思いを分かってくれたようで、最後は涙ぐんでいるように見えました。
なので、今回は12号車が勝てて、そしてJPと次生くんが勝ててよかったと思います。レース後嬉しそうな2人を見て、素直に「おめでとう」と涙が出ました。