今シーズンの僕はノンストップです!

SUPER GT第3戦オートポリスで4位という堅実な結果を出した後、僕はルマン24時間レースとニュル24時間レースに焦点を合わせました。でも結果的には両方ともベストなレースとは言えませんでした。ルマンでは早い段階でリタイアしてしまいましたが、電力駆動だけで1周し、時速300q以上を出せたので、満足しています。

ニュルではレースウィークの初めに強力なウィルス性の病気にかかってしまいました。

練習走行ではNISSAN GT-R NISMO GT3でいいタイムを出していたのですが、そのあとは医師から安静にするように言われ、ベッドで過ごさざるを得ませんでした。ニュルはとても楽しみにしていたので残念でしたが、チームメイトのアレックス、ニック、フローリアンが僕の分も運転してくれて、素晴らしい仕事をしてくれました。

ニュルの後、僕はSUPER GTの鈴鹿テストに参加する予定でしたが、病気が治りきらなかったので、欠席することになってしまいました。一週間休養したおかげですっかり回復し、また全開で活動を始めました。

僕はまた地球を一周することになりました。

スペインの自宅からメキシコに飛び、そのあとまた日本に戻りました。メキシコに行く飛行機では着陸の際にコクピットに行く機会がありましたが、それは素晴らしい経験でした。飛行機のコクピットにはレーシングカーよりもはるかにたくさんのボタンがありました!

メキシコではGTアカデミーのメキシコ最終選考会に参加しました。メキシコでの大会はこれが1回目で、僕はアンバサダーとして参加して、ファイナリストたちにアドバイスをしたり、どうやったら勝てるかを教えたりしました。2日間にわたるプレイステーションでのレース、体力テスト、メディアテスト、ドライビングテストが行われ、選ばれた6名がシルバーストーンで8月に開かれる最終選考会、“レースキャンプ”に参加できるのです。

僕はダラス経由で日本に戻ったのですが、飛行機が遅れたため、東京便への乗り継ぎのために走らなくてはならず、僕は「ダラス空港マラソン」に参加したような気持ちになりました。きっと周りの人たちは、「入国審査の列を一心不乱に急ぐこのスペイン人はいったい誰だろう?」と思ったことでしょう!

僕は何とか東京にたどり着きましたが、僕の荷物は間に合わず、しばらく不便な思いをしました。

翌日は金曜日、一樹と新幹線に乗って菅生に行く日です。仙台スタイルのラーメンを食べるために急ぎのピットストップをした後、僕たちはサーキットに向かいました。

到着後、いつもの出場受付を済ませた後、雨にも関わらず待っていてくれたたくさんのファンの人たちに挨拶しました。

菅生は初めてのサーキットだったので、僕は過去のデータやオンボード映像を念入りにチェックし、シミュレーショントレーニングの準備をしてきました。そして実際にトラックウォークに出かけました。サーキットはアップダウンがあり、ウォールも迫ってくるし、高速コーナーがあり、とてもカッコよく見えました。特に最終コーナーは、高速かつブラインド、そして急な上り坂で、壁がすれすれという、ドライバーの度胸試しのようなコーナーでした。

この日の夜、一樹は仙台にあるレストランに連れていってくれました。その店の名物は「GYU-TAN」で、とてもおいしかったです。日本語で聞くと平気ですが、英語でそれは「牛の舌」という意味です。気持ち悪く聞こえるかもしれませんが、僕は中国以外ではどんな食べ物も食べてみる、というルールを持っているのです!

B-MAXチームにとって、週末の滑り出しは好調でした。一樹がウェットで数周してクルマのいいバランスを見つけました。それから僕がステアリングを握りました。数周でコースを覚えた後、僕はJAF GT車両のすぐ後ろの3番手のタイムを出しました。予選に向けていい感触をつかんだのですが、予選は濃霧のために日曜日に延期になってしまいました。

荒れた天気の中、サーキットに来てくれたファンの皆さんに、ありがとうと、ごめんなさい、と伝えたいです。

日曜日は予選もあって大忙しでした。3号車はフロントタイヤの温まりが悪く、ウェットコンディションで苦戦しました。

ピットウォークとニスモのスポンサー挨拶(日本語で;))が終わると、僕は自分のレースキャリアの中でも最もタフなレースの一つになるであろう決勝に向けて準備が出来ていました。

スタートは僕が担当して、13番手からスタート。雨が降り出したのですぐにスリックからインターミディエイトに替えましたが、5ラップもするとコースは完全にドライになり、僕は再度スリックに履き替えるためピットインしました。その時点で僕たちは22番手まで順位を下げてしまったのですが、レース中にドライコンディションのコースを学んで順位を上げることができ、一樹も素晴らしい走りをしてくれたおかげで、9位で2ポイント獲得しました。ランキング上位車は、1台のBMWを除いて僕たちの後ろでした。今回は表彰台に載れたレースだったと思うし(レーシングドライバーはよく言うのですが)、インターミディエイトに替えたことは間違いだったと今はわかりますが、それがモータースポーツの難しさです。決断すべきことが次々とおこるのです。

今、僕たちはランキング6位ですが、3位とはほんの数ポイントの差ですし、トップからもそんなに離れていません。8月10日の富士は運命のレースになると思います。富士は僕がSUPER GTで初ポールを取ったサーキットなので、全力を尽くして勝ちを狙っていきます!

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