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FIA GT1世界選手権に出場しているミハエル・クルムと荒聖治が、第7戦アルガルブ(ポルトガル)を終えて一時帰国。東京・お台場で行われた秋の恒例イベント、「モータースポーツジャパン」で顔を合わせた。この絶好のチャンスにふたりに話を聞いた。
- クルムさん、荒さん、こんにちは。FIA GT1選手権のNISSAN GT-RとSUPER GTのGT-Rの相違点を改めて教えてください。
クルム 「まずは、簡単に言うとGT1のほうが100馬力パワフルで、100kg重いということですね。あと車体は量産車両のモノコックを使わないといけないし、
空力デバイスのレギュレーションが厳格に決まっているので、見た目がロードカーに近いですよね。その分ダウンフォースの量はかなり少なくなっています」
荒 「パワーがあって重たいけど、GT1で許されているカーボンブレーキの制動力も強大なので、コーナーの奥までブレーキを遅らせられるし、立ち上がりがドカンと加速するので、走っていて面白いです」
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クルム 「そうそう、だけど接近戦になるとダウンフォースが抜けてハンドリングに影響するので、しかけるタイミングも慣れないと難しいですね。」
- GT1は、週末に1時間レースがふたつあるというイメージですが、SUPER GTとはだいぶ異なりますね。
クルム 「スタートから第1コーナーまでにクルマが並んで突っ込んでいくので、接触のリスクも多いのですが、そこで引いてしまうと一気にポジションを落としてしまいます。そういうリスクを避ける為にも、予選はQFレースで上位のグリッドを獲得することがとても重要です。レースがスタートしてから25分―35分の間にピットインすることが義務付けられているので、一人のドライバーが乗るのは30分ずつで、集中力を高いレベルで維持するにはちょうど良い長さだと思いますね」
荒 「SUPER GTよりも常にプッシュが求められる感じですね。いつも勝負していないとあっという間においていかれちゃうんです。気分的にはスプリントレースのような感じです。またレースウィークで使えるタイヤの本数が4セットと決まっているので、フリープラクティスからチャンピオンシップレースが終わるまで、どのようにタイヤを使うかという戦略も重要になります」
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