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エンドレスGT-Rが逆転で2連勝
フェアレディZ、クラス6位で完走
スーパー耐久シリーズ2003 第2戦
スーパー耐久鈴鹿300マイル 5月10〜11日(決勝11日) 雨/ウェット

スーパー耐久(S耐)第2戦は鈴鹿サーキットで300マイル(約480km)として開催され、木下みつひろ/青木孝行組の#1エンドレスアドバンGT-Rが逆転で2連勝を遂げた。

第2戦には開幕戦同様、日産車はクラス1に#1エンドレス、輿水敏明/阪口良平組の#19JMCダンロップGT-R・EDと2台のスカイラインGT-R、またクラス3に尾本直史/星野一樹組のフェアレディZ、#23C-WESTアドバンZ33の計3台が参戦した。

10日の予選日朝はうっすらと雲がかかった晴天だが、やや肌寒い。予選1回目は#1GT-Rが2分13秒645のトップタイムをマーク。#19GT-Rも2分15秒139で3位につけた。また#23フェアレディZは2分20秒432でクラス2位。日産勢の出だしは上々に見えた。

決勝グリッドを決める午後の予選2回目は、曇りで気温も18℃とこの季節にしては低め。#1GT-Rは木下が予選開始6分と早めにコースインして2分13秒126のコースレコードでトップに立ち、直後を走行した#19GT-Rの阪口も2分13秒394で2位につけた。しかし全車が走行できる最後の走行枠で、織戸学の#25ポルシェが2分13秒059という驚異的なタイムを出して逆転。#1GT-Rは2位、#19GT-Rは3位ということになった。GT-Rがポールポジションを獲得できなかったのは、99年第2戦の仙台ハイランドでインプレッサが総合ポールを奪って以来、実に4年ぶりのことだった。

11日の決勝日は朝のフリー走行から雨が降り始め、決勝レースはウェットレースが宣告された。雨は強くなく、浅溝、深溝、どちらのタイヤを選ぶのか微妙な判断が要求されたが、#1GT-Rは浅溝を択。しかしこれが結果的にはつらいレース展開となった。雨にもかかわらず1万2500人の熱心なファンが傘を差しながらスタートを見守る。14時6分、ローリングスタートで82周の決勝レースが始まった。#25ポルシェが直後から独走状態を作り、浅溝タイヤで苦戦する2位#1GT-Rに1周で6秒もの差をつけた。木下の背後には#109ポルシェ、#33ポルシェが迫り、#19GT-Rがこれに続く。浅溝タイヤのため思うようにペースの上がらない木下は、5周目には4位までドロップしてしまうが、#109ポルシェのトラブルもあり3位へ。背後には輿水がつき、まさかの序盤の展開となった。

しかし10周を過ぎたあたりから雨が止み、#1GT-Rはトップから29秒あった差をじわじわと詰めていった。24周目には#33ポルシェが#25ポルシェを捕らえトップに。27周目には#25ポルシェ、再び降り出した雨に足を取られたのか1コーナーでオーバーラン。そして同じ27周目には#1GT-Rが#25ポルシェに追いつき2位へ浮上。28周目にはルーティーンのピットインとなった。タイヤはそのままで交換せず、ドライバーが青木に交代。 アウトラップの29周目にはトップから1分18秒遅れの3位となった。#19GT-Rは30周目にピットインして阪口に交代。しかしワイパーが動かないトラブルが直らず、思うようにペースが上がらない状態。
#1GT-Rの青木は、徐々にタイヤのグリップを失ってきたポルシェ勢との差を縮めていき、38周目にはトップの#33ポルシェと49秒差、2位の#25ポルシェとは16秒差まで迫った。折り返しに近い39周目、#25ポルシェがピットイン。41周目には#33ポルシェもピットインして、#1GT-Rがトップに立つ。しかしポルシェはこのピットで最後まで走りきれるのに対し、GT-Rはもう1回ピット作業がありできるだけこのスティントで差を広げておきたいところ。このころから雨が強くなってきて、48周目には#25ポルシェが2位に浮上。#1GT-Rとの差は1分36秒あったが、強くなった雨のためにまたもや#1GT-Rのペースが落ち、その差はじわじわと縮まっていった。55周で#1GT-Rがピットイン。タイヤを深溝に交換している間に#25ポルシェがトップを奪回。#1GT-Rの木下が56周目のコントロールラインを通過したのは、トップ#25ポルシェの26秒後。26周で逆転するためには1周あたり1秒ずつ縮めていかなければならない。

しかし2分34秒台で周回する#25ポルシェに対し、木下は2分30〜31秒台のタイムを連発して、60周目には16.5秒、70周目には3.9秒と見る間に差を縮めていった。そして背後にピタリとついた74周目のシケインで、#25ポルシェがブレーキをロックさせて#1GT-Rが再びトップに。79周目には#25ポルシェが1コーナーでオーバーランを喫し、これで勝負あり。#25ポルシェは最終周にピットインしてガス補給したこともあり43秒もの差がついて、#1GT-Rは2連勝を飾ることになった。
#19GT-Rはクラス6位/総合9位で完走。クラス3の#23フェアレディZは、2周目に1コーナーでコースアウトを喫したものの、星野、尾本とつないでクラス6位/総合33位で完走を果たした。

木下みつひろ選手(総合優勝/#1エンドレスアドバンGT-R)
「とても疲れたレースでした。最後に履いた深溝タイヤではテストをしていなかったので、逆転できるとは全然思いませんでした。終盤はポルシェもうちもタイヤがグリップしなくて、必死にドライブしました。とにかくゴールするまで気を緩めずに走りましたが、GT-Rの連勝を止めなかったので本当に良かったです」

RACE RESULTS
Rd. 2 Super Taikyu SUZUKA 300mile - Sunday, May 11, 2003 SUZUKA CIRCUIT

Pos
No.
Class
Class Pos
Machine / Type / Model
Race Time/Lap
A Driver
/Best Time/Lap
B Driver
/Best Time/Lap
C Driver
/Best Time/Lap
1 1 C1 1 エンドレス アドバン GT-R
(-/BNR34)
3:32'15.542
82
木下 みつひろ
(55)
青木 孝行
(27)
2 25 C1 2 ADVAN PORSCHE
(-/996)
3:32'59.295
82
織戸 学
(39)
羽根 幸浩
(43)
3 33 C1 3 FALKEN☆PORSCHE
(-/996)
3:32'47.611
81
竹内 浩典
(40)
田中 哲也
(41)
4 99 C1 4 CRT-PIRELLIポルシェ
(-/996)
3:33'56.613
81
砂子 塾長
(41)
壷林 貴也
(40)
5 24 C1 5 PCJ ADVAN PORSCHE
(-/996)
3:34'08.110
81
井上 貴志
(44)
堤 明彦
(37)
6 5 GN+ 1 5ZIGEN INTEGRA
(-/DC5)
3:34'20.094
81
道上 龍
(41)
服部 尚貴
(40)
7 2 C2 1 FUJITSUBO インプレッサ
(-/GH-GDB)
3:32'34.953
80
吉田 寿博
(37)
清水 和夫
(43)
8 22 C2 2 avex・Impreza
(-/GH-GDB)
3:33'20.212
80
村山 智之
(39)
松田 晃司
(41)
9 19 C1 6 JMCダンロップGT-R・ED
(-/BNR34)
3:33'35.381
80
輿水 敏明
(30)
阪口 良平
(50)
10 36 GN+ 2 MAZIORA Kosei SXE
(-/SXE10)
3:32'39.685
79
黒澤 琢弥
(31)
佐々木 孝太
(48)
33 23 S3 6 C-WEST アドバン Z33
(-/Z33)
3:34'55.851
73
尾本 直史
(36)
星野 一樹
(37)
TRACK INFORMATION
Length: 5864.03m
Start Time 14:06:06 / Finish Time 17:38:21 / Weather : Rain / Course : Wet / Entry : 46 / Start : 46
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