NISSAN
NISMO
Motorsports

エンドレスGT-Rが逃げ切って優勝
デビュー戦のフェアレディZもクラス4位
スーパー耐久シリーズ2003 第1戦
Hi-landスーパー耐久レース 4月26〜27日(決勝27日) 晴れ/ドライ

スーパー耐久シリーズ(S耐)開幕戦は、初夏の天気となった仙台ハイランドにて開催され、ディフェンディングチャンピオンである木下みつひろ/青木孝行組の#1エンドレス アドバン GT-Rが総合優勝、幸先よいスタートを切った。また、新型フェアレディZがS耐にデビュー。デビュー戦で注目された尾本直史/星野一樹組の#23C-WESTアドバンZ33は、クラス3で4位完走を果たした。

S耐は今年から予選方式が変更され、午前中の予選1回目はA、Bふたりのドライバーが予選基準タイムをクリアするものに。また午後の予選2回目はひとりのドライバーだけのアタックとなり、このタイムで決勝グリッドが決まることになった。

また今年からクラス1へポルシェ911 GT3クラブスポーツの参戦が認められることになり、これまでGT-Rのワンメイク状態だったクラス1が活性化することになった。エントリーしたGT-Rは#1エンドレス、輿水敏明/坂口良平組の#19JMCダンロップGT-R EDの2台。いっぽうポルシェは5台が姿を見せ、計7台がエントリーとなった。フェアレディZの参加するクラス3は、2台のRX-7、2台のNSX、そしてBMW M3と6台がエントリーした。

予選日の26日、朝まで降り続いた雨は上がったものの、路面はセミウェット。予選1回目はクラス4の車両が1台トラブルのため予選2回目に出走できず。この時点で36台が32のグリッドを賭けて予選アタックを繰り広げることになり、グループN+クラス以外の全クラスで各1台が予選落ちになることが決まった。

予選2回目は曇りで、コースには若干水の溜まっているところがある状態。1時間の予選2回目は、20分ずつ3つのグループに分けられ、最初の枠がクラス1と2、次の枠が他のクラス、そして最後の枠が全クラスに。したがって予選アタックのチャンスは2回ある。

#1GT-Rは今回、木下が体調を崩したこともあり青木がアタッカーを務めた。青木は最初の予選枠20分の終了間際にコースインして1分52秒756をマーク。最後までこれを上まわる車両はなくポールポジションを獲得した。また#19GT-Rは坂口がアタックを担当したが、6位のポルシェにわずか0秒045届かず無念の予選落ちとなった。いっぽうクラス3の#23フェアレディZは、尾本がアタックをして1分58秒180でクラス3位、総合13位と無事予選をクリアした。

27日は多少風があるものの晴れて初夏の天候となり、3万7285人ものファンがハイランドに詰め掛けた。12時50分に100周レースのフォーメイションラップがスタート。気温は18℃ながら路面温度は30℃と高く、タイヤへの負担が心配されるところ。#1GT-Rは青木、#23フェアレディZは尾本がスタートドライバー。

スタートでは青木がトップを守り、1周で1秒、2周で3.3秒とリードを築き、22周目には17.5秒もの差をつけた。燃費に勝るポルシェが1ピットであれば、2ピットを予定しているGT-Rは1周あたり1秒のリードが欲しいところ。しかし路面温度が予想を上まわったこともあり、そこからペースが落ち2位の#25ポルシェに13秒9まで詰め寄られてしまった。しかしポルシェ勢もタイヤ的に厳しかったようで、25周目には3位の#33ポルシェ、6位の#99ポルシェがピットインしてタイヤ交換をしていた。

ルーティンのピットインでいったん総合6位にポジションを落とした#1GT-Rだったが、トップの#25ポルシェも40周に近づいたころからいきなりペースダウン。木下は毎周5秒前後もタイム差を詰めていき、40周目には2位、そして45周目にはトップの背後に追いつき46周目にパスしてトップを奪回。#25ポルシェも折り返し前の47周目にピットインした。これで#33ポルシェが2位に上がったが、40秒近くも後方でその差は開くいっぽう。
68周終了で2回目のルーティンピットを済ませた#1GT-Rは、トップを譲ることなくコース復帰。最後も青木がステディに走り、2位に1分41秒もの差をつけて開幕戦を制した。
クラス3では、#23フェアレディZの尾本がクラス3位を守って走っていたが、こちらも思うようにラップタイムが上がらなくなり4位に。さらにギヤボックスのトラブル、シケインでのバンパー破損もあり5位へドロップ。そして、48周でピットインして星野に交代した。3速ギヤを失った状態で走行した星野だったが、クラス4位の#83NSXのペースが上がらないため、猛烈にプッシュ。そして終盤、最終ラップの前の周でとうとう#83NSXを追い抜き、表彰台は逃したもののクラス4位、総合21位でゴールして完走を果たした。

青木孝行選手(総合優勝:#1エンドレス アドバン GT−R)
「ソフトタイヤを選択していたんですが、序盤は予想以上に路面温度が上がってペースが上げられずきつかったですね。ポルシェもタイヤに問題を持っていましたが、きっと急速に速くなるでしょうから、今のうちにポイントを稼いでおかないと。開幕戦での優勝はちょっとひと安心といったところです」

星野一樹選手(クラス4位:#23C-WESTアドバンZ33)
「尾本さんが走っていたときから3速がない状態でした。途中、NSXのペースがおかしいので追いつけるか、NSXがピットインするだろうということで、こちらもペースを落とさないよう走りました。大変で疲れましたが、何とか最後に抜けたし、完走してデータを取ることができました」

RACE RESULTS
Rd. 1 hi-land Super Taikyu Race - Sunday, April 27, 2003 SENDAI HI-LAND RACE WAY
Pos
No.
Class
Class Pos
Machine / Type / Model
Race Time/Lap
A Driver
/Best Time/Lap
B Driver
/Best Time/Lap
C Driver
/Best Time/Lap
1 1 S1 1 エンドレスアドバン GT-R
(-/BNR34)
3:21'38.615
100
木下みつひろ
1'56.116 (37)
青木 孝行
1'55.086 (63)

2 33 S1 2 FALKEN☆PORSCHE
(-/911GT3)
3:23'20.333
100
竹内 浩典
1'57.355 (61)
田中 哲也
1'59.003 (39)

3 99 S1 3 CRT-PIRELLIポルシェ
(-/911GT3)
3:23'22.670
100
砂子塾長
1'57.209 (51)
壷林 貴也
1'57.751 (49)

4 109 S1 4 ランドリーOGBアドバンGT3
(-/911GT3)
3:22'30.631
99
飯田  章
1'58.922 (53)
西澤 和之
1'59.102 (46)
落合 俊之
(0)
5 25 S1 5 ADVAN PORSCHE
(-/911GT3)
3:22'37.333
99
織戸 学
1'56.955(47)
羽根 幸浩
1'59.557 (52)

6 11 S2 1 三菱PUMAランサーEVO
(-/CT9A)
3:22'35.576
98
中谷 明彦
1'59.834 (39)
木下 隆之
1'58.024 (59)

7 2 S2 2 FUJITSUBO INPREZA
(-/GDB)
3:22'52.956
98
吉田 寿博
1'59.624 (57)
清水 和夫
2'00.213 (41)

8 24 S1 6 PCJ ADVAN PORSCHE
(-/911GT3)
3:21'47.486
97
井上 貴志
2'00.493 (53)
谷口 信輝
(0)
堤 明彦
2'00.206(44)
9 37 SN+ 4 SPIRIT Kosei ALTEZZA
(-/SXE10)
3:21'55.455
97
影山 正彦
2'02.799 (44)
井入 宏之
2'01.345 (53)

10 22 S2 3 avex・Impreza
(-/GDB)
3:21'58.543
97
村山 智之
2'02.542 (44)
松田 晃司
2'01.044 (53)

21 23 S3 4 C-WEST アドバン Z33
(-/Z33)
3:21'47.004
93
尾本 直史
2'01.242(48)
星野 一樹
2'04.843(45)

TRACK INFORMATION
Length: 4,063m oval / Straightaways: 584.34m / Turns: 20m / Width: 12.0m-15.0m
Start Time 12:54:04 / Finish Time 16:15:42 / Weather : Fine / ourse : Dry / Entry : 32 / Start : 32
Page Top