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ザナヴィ ニスモGT−Rが僅差の2位
スカイラインGT−Rは、開幕より5戦連続で表彰台!
JGTC第5戦 JAPAN SPECIAL GT CUP 決勝レポート
8月3日、富士スピードウェイ(静岡県)

JGTC第5戦「JAPAN SPECIAL GT CUP」が8月3日(日)に富士スピードウェイで開催され、本山哲/ミハエル・クルム組の#23ザナヴィ ニスモGT-Rがトップと僅か0.49秒差の2位に入った。影山正美/リチャード・ライアン組の#22モチュールピットワークGT-Rは一時6位となるが、ペナルティストップの裁定を受けて11位に後退。そのままゴールを迎えた。#12カルソニックスカイラインは、序盤に後ろからヒットされてリアウィングなどを破損。再び走り出したが、12周遅れの33位完走となった。本山/クルム組は加算したポイントによって単独のチャンピオンシップリーダーとなり、チャンピオン獲得に向けてさらに大きな一歩を踏み出した。また、今回の結果によって、スカイラインGT-Rは開幕戦から5戦連続表彰台獲得を果たした。

決勝レースを前に、日産自動車のカルロス・ゴーン社長がサーキットに姿を現した。前日の横浜F・マリノスのステージ優勝で気を良くしているゴーン氏は、3台のGT-Rドライバーのもとを次々と訪問。ひとりひとりに激励の言葉をかけていた。また、グランドスタンドの日産応援席に向かってゴーン氏が手を振ると、チームカラーの赤一色となった応援席は大きな歓声とウェーブでそれに応えていた。

午後3時にスタートしたレースでは、10番グリッドから好スタートを切った#12が僚友の#22GT-Rを抜いて9位に。4周目にはさらに#23GT-Rを抜いて8位となった。しかし、9周目の第1コーナーへのアプローチで影山正美の#22GT-Rが#12GT-Rをオーバーテイクした際に接触。#12GT-R のブノワ・トレルイエは、スピンしリアウィングを飛ばしてしまう。また、右リアタイヤも傷つけ、修復のためピットに戻った。ダメージはサスペンションにも及んでおり、復帰に多くの時間を割くこととなった。

#12との接触事故のあと影山は15位まで順位を落としたが、その後挽回し10位まで浮上したところでピットイン。リチャード・ライアンにバトンタッチした。コースに戻ったライアンは、8位で序盤を周回、残り周回20周ぐらいからペースを上げてポジションアップを図った。47周目に#25スープラをかわして7位となったが、その周回のヘアピンでGT300車両のイン側に着いた際にブレーキがロックし、減速しきれずに同車のドアにノーズをヒット、アウト側に押し出す形となった。その後、先行する#37スープラをとらえて6位となり、さらに5位の#36スープラを追ったが、ヘアピンでの接触事故に対してペナルティが課せられてしまう。60周目にピットエンドで10秒のペナルティストップを実行し、コースに戻ったがポジションは11位に。そのままチェッカーフラッグを受けることとなった。

ミハエル・クルムが8位からスタートした#23ザナヴィ ニスモGT-Rは、#12と#22の接触トラブルを避け、12周目には#25スープラを抜いて7位となる。さらに14周目に#35スープラを、16周目に#36スープラをパス。クルムの猛チャージはさらに続き、26周目には3位の#37スープラも抜いた。そのままピットインし本山に交代したが、ニスモ得意の隙のないピットワークを終えてコースインすると、それまでトップを走っていた#38スープラの前に割って入ることができた。ここでスタンドの日産応援席は沸騰する。しかし、アウトラップはタイヤが温まっていないため適切なグリップが得られず、#38に抜き返されてしまった。さらに後続の#18 NSXにも先行を許すことに。適正グリップを得たのち、本山はこの#18のキャッチアップに神経を集中するが、今回から新エンジンを積んで速さを取り戻したNSXに僅かに及ばず、3位は確定かと誰もが感じていた。しかし、一時2位以下に13秒以上の大差をつけて逃げ切り体制に入っていた#38スープラが最終ラップで突然ペースダウン。ヘアピンで、#18と本山の#23がこれをかわして劇的な逆転を果たした。

ゴーン氏は、レースフィニッシュ後には日産応援席に立ち寄り、サボーター達に挨拶した。そして、「大変良いレースを見せてくれて、結果についても満足しています」とコメントを残した。


#23本山哲
「前半はタイヤをセーブしていたのですが、#18だけはどうしても捕まえたいと思ってました。でも、道上にも隙がなく、どうしても抜けませんでした。GT300を挟んだ時に抜けるか、というチャンスはあったのですが、接触しそうになり無理でした。結果は良かったと思います。次のもてぎは僕も得意なコースだし、GT-Rにも向いていると思います。でも、ウェイトのこともあるので、難しいレースになるのは間違いないでしょう。確実にポイントを取れるようにがんばります」

柿元監督
「#23についてはラッキーだったが、2位表彰台でポイントランキングが単独トップとなったことは事実であり、大変喜ばしい。ゴーンさんに表彰台を狙うと約束していたので、それが果たせてホッとしています。NSXを抜けなかったが、あの速さは予想していました。次のもてぎでは他のNSXも強敵になるだろうし、うちも良い勝負ができると思います。しかし、今回は日産同士で致命的な接触トラブルを起こしているし、ペナルティをもらったことも私としては大きな反省です」


RACE RESULTS
Rd. 5 JAPAN SPECIAL GT CUP - Sunday,3 August, 2003 FUJI SPEEDWAY [ Start 14:59〜68Laps Cloudy / Dry ]
Pos
Car Name
No.
Driver Name
Laps
1 TAKATA童夢NSX 18 道上 龍 / セバスチャン・フィリップ 1:41'29"425
2 ザナヴィ ニスモ GT-R 23 本山 哲 / ミハエル・クルム -0"490
3 auセルモスープラ 38 竹内浩典 / 立川祐路 -5"541
4 エッソウルトラフロー スープラ 35 脇阪寿一 / 飯田 章 -6"026
5 WOODONE トムススープラ 36 土屋武士 / エリック・コマス -21"723
6 ZENT トムススープラ 1 黒澤琢弥 / マルコ・アピチェラ -30"876
7 デンソーサードスープラGT 39 ドミニク・シュワガー / 織戸 学 -39"223
8 G'ZOX-NSX 16 伊藤大輔 / トム・コロネル -44"469
9 Mobil 1 NSX 64 松田次生 / アンドレ・ロッテラー -47"157
10 プロジェクトμエスペリアスープラ 35 服部尚貴 / 脇阪薫一 -56"026
11 モチュールピットワーク GT-R 22 影山正美 / リチャード・ライアン -1'03"356
33 カルソニックスカイライン 12 ブノワ・トレルイエ / 井出有治 -12Laps
TRACK INFORMATION
Length: 4.400km
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