JGTC開幕戦「GT Championship in TI」の公式予選2回目が、3月29日(土)15:00から行われた。気温は12℃と午前から変化なし。1回目の予選に#23「ザナヴィ ニスモGT-R」が記録したトップタイムをどのマシンも更新することができず、#23のポールポジョンが確定。8年ぶり※にスカイラインGT-Rがポールシッターの座を獲得した。
1回目の予選でフレッシュタイヤを2セットとも使っていた#23は、午後の予選時間枠を決勝用セットアップの仕上げに使った。シェイクダウン以降、主にこのクルマのセッティングを担当してきた本山がチェック走行を行ない、ミハエル・クルムにバトンタッチ。レースコンディションに近いGT300との混走時間は、クルムがロングラン走行し、タイヤのグリップ変化を確認した。セッション後半のGT500占有時間も淡々とコンスタントラップに集中し、予選を終えた。終了10分前からは多くのマシンがタイムアタックを行ったが、#38スープラが#23以外では唯一1’25”を僅かに切ったものの、本山が記録したファステストタイムを更新することは叶わなかった。予選終了後、ピットではクルーがハイタッチでポール獲得を喜び、柿元監督の力のこもった「ありがとう」の声がピットに響いた。本山は、柿元監督と硬く握手を交わし、抱き合って宿願達成の喜びを分かち合った。
今回は我慢の予選となった影山正美、リチャード・ライアン組の#22「モチュールピットワークGT-R」であるが、GT500占有時間に影山がフレッシュタイヤでアタック。午前中のセッションで出したタイムを更新する1’27”150を記録した。この結果、ポジションを2つ上げ、13番手から決勝レースをスタートすることとなった。
※8年ぶり:公式戦は95年最終戦(MINE)以来。このほか、97年オールスター戦(もてぎ)でポールポジションを獲得している。
ミハエル・クルム選手
「(今日は)僕はピットから応援していました(笑)。GT-Rにとって、8年ぶりのポールポジションは、本当にうれしいし、素晴らしいことです。今年のクルマは、ブレーキングからターンイン、そしてコーナーの真ん中までが非常に速いです。エンジンもパワーアップしていて使いやすい。2回目の予選は、セッティングに集中できたので、良いセッティングが見つけられたと思います。明日のレースが楽しみ!」
本山哲選手
「メチャクチャうれしいです。僕にとって、今回のポールポジションはGTで初めてです。さすがに緊張しました。また、苦しい中、ずっと応援していただいたスカイラインファンの皆さんにやっと恩返しができました。オフシーズンのテストから手ごたえを感じていましたが、本当に良いクルマに仕上がりました。明日のレースは、このポジションを守り抜き、できればぶっちぎりで優勝したいです」
柿元監督
「公約のボールポジション獲得が果たせて、本当にうれしいです。昨年の暮れから、スタッフやドライバーが速いGT-Rを作るため、一生懸命頑張ってくれた成果です。長い間お待たせしていたファンの皆様にも、心から感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。このコースは、ポールシッターが逃げ切って優勝というケースが多いので、明日のレースは是非それを狙いたいと思います。少なくともポールtoウィンの資格は私たちにあります」
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