NISSAN
NISMO
Motorsports

エド・カーペンターが大舞台のインディで初優勝
「フリーダム100」決勝 リポート
5月18日 インディアナ州インディアナポリス インディアナポリス・モータースピードウェイ

インディカーシリーズのステップアップカテゴリーとして2シーズン目を迎えたインフィニティ・プロシリーズが、「インディ500」の開催地として知られるインディアナポリスで初めてレースを開催した。舞台となったインディアナポリス・モータースピードウェイは、1909年に完成したインディカー生誕の地であり、世界最大のレースである「インディアナポリス500マイルレース」(通称インディ500)が行われるアメリカンモータースポーツの聖地である。

今回「フリーダム100」として開催されたシリーズ第3戦は、第87回インディ500のサポートイベントとして、同レースの決勝7日前の土曜日に行われ、19台がエントリーした。前日に行われた予選ではダートトラックレースのスタードライバーだったエド・カーペンターが初めてのポールポジション(予選1位)を獲得。開幕2連勝中のイギリスF3出身、マーク・テイラーが予選2位でカーペンターのアウトサイドに並んだ。一方、2レース連続で2位に甘んじているブラジルF3出身のチアゴ・メデイロスはマシントラブルもあって予選8位と苦しいスタートを強いられた。

厚い雲に覆われ、今にも雨が降り出しそうな中で40周・100マイルの決勝レースがスタート。しかし、オープニングラップのターン3(第3コーナー)で4番手スタートのマット・ベアーズリーがスピン。それにメデイロスが巻き込まれて2台はコンクリートウォールに激しくたたきつけられた。これで1周目からセーフティーカーの先導によるペースを落としての周回となる。波乱はさらに続き、アリー・ルイエンダイクJr.のマシンに電気系のトラブルを原因とする火災が発生、リタイヤとなった。

レースは10周目に再スタートされたが、その周のターン2で1台がスピンし再びセーフティーカーが投入された。その後雨が降り出しレースは13周終了時点で中断、ほとんどバトルがないままレースは翌日に延期されることが決定された。

翌5月18日、午前10時すぎ、3周のウォームアップ走行後に15周目からレースは再開。しかし、そのオープニングラップで1台がスピンし通算3度目のセーフティーカーが早くも出される。事故処理後の20周目に再スタートがきられてからは、カーペンターが1周ごとに0.5秒の差をつける力強い走りを続け、30周目には8秒近い差を築き上げる。一方で2位争いはテイラー以下4台による激しいバトルが展開された。

その後周回を重ねてもカーペンターのペースは衰えることなく、ラスト5周でその差は10秒6に開いた。こうなるとレース展開の中心は2位争いとなり、1周ごとの順位変動に場内は大いに沸きあがった。

結局、エド・カーペンターは14秒の差をつける独走状態でチェッカーフラッグを受け、初優勝をインディカーの聖地となるインディアナポリス・モータースピードウェイで挙げた。「昨夜、チームオーナーのAJフォイトがこのコースにぴったりのセットアップを施してくれたんだよ。彼はこのコースを知り尽くしているからね。完璧なクルマに仕上がっていた。」とインディ500で史上最多の4勝を挙げているチームオーナーと喜びを分かち合っていた。

マーク・テイラーは3位に入ってポイントリーダーの座を守っている。また、今回は19位フィニッシュと最下位に終わったチアゴ・メデイロスは48ポイントの差をつけられながらもランキング2位に残っている。

次回のインフィニティ・プロシリーズ第4戦は6月14日、コロラド州パイクスピーク・インターナショナルレースウェイで開催。標高1600mオーバーの1マイルトラックが舞台となる。

インフィニティ・プロシリーズは、アメリカ最高峰の「インディーカーシリーズ」へのステップアップカテゴリーとして、完全なイコールコンディションのもと、若いドライバーに超高速オーバルでのレーステクニックを習得する環境を提供している。シャシーはイタリア製ダラーラのワンメイク、エンジンは北米仕様のインフィニティQ45(日本名シーマ)の市販車エンジンを3.5リッターにダウンサイジングし、レース用に若干手直ししたものが使用されている。

RACE RESULTS - Indianapolis
Freedom 100 - Saturday, May 18, 2003 Indianapolis Motor Speedway [ Laps/Miles: 40 laps/100 miles ]
Pos
Driver Name
No.
Car Name
C
E
T
Start
Qual
Speed
Laps
Laps
Led
Status
Pts
1 Ed Carpenter 14 Futuba/ Delphi/ A.J. Foyt Racing D I F 1 188.490 40 39 Running 52
2 Cory Witherill 92 WSA Healthcare D I F 7 185.822 40 0 Running 40
3 Mark Taylor 4 Fulmar Panther D I F 2 188.062 40 1 Running 35
4 Jeff Simmons 20 Western Union Speed Team/ Duesnburg D I F 3 187.459 40 0 Running 32
5 Jonathan Urlin 33 Budget Rent A Car D I F 12 183.080 40 0 Running 30
6 Aaron Fike 91 RFMS/Hemelgarn Racing D I F 6 185.822 40 0 Running 28
7 Paul Dana 24 Ethanol/ Team ISI D I F 10 184.274 40 0 Running 26
8 Ronnie Johncox 8 REV 1 Racing Special D I F 9 185.273 40 0 Running 24
9 Marco Cioci 6 TBA D I F 11 183.512 40 0 Running 22
10 Rolando Quintanilla 11 Bowes Automotive Products D I F 13 182.711 40 0 Running 20
11 Brandon Erwin 99 Natural Golf / Sam Schmidt Motorsports D I F 19 0.000 40 0 Running 19
12 Scott Harrington 25 TBA D I F 17 181.583 40 0 Running 18
13 Tom Wood 9 Super 8 Motels/ Sam Schmidt Mtrsprts. D I F 16 181.712 36 0 Running 17
14 Billy Roe 37 Bowes Seal Fast/Hoosier Wholesale D I F 14 182.497 32 0 Running 16
15 Arie Luyendyk Jr. 5 TBA D I F 5 186.252 29 0 In Pits 15
16 Gary Peterson 27 AFS Racing D I F 18 179.550 15 0 Accident 14
17 Craig Dollansky 33 VMAC/Karavan Trailers/FattFro Mtrspts. D I F 15 182.216 10 0 Accident 13
18 Matt Beardsley 12 Alpine Bank/ Old Republic Land Title D I F 4 186.450 0 0 Accident 12
19 Thiago Medeiros 36 Genoa Racing D I F 8 185.635 0 0 Accident 11
C=Chassis / E=Engine / T=Tyer
I=Infiniti D=Daralla F=Firestone

TRACK INFORMATION
Length: 2.5-mile oval / Frontstraight: 5/8-mile / Backstraight: 5/8-mile / Width: 50 feet
Banking: Frontstraight: 0 degrees, Backstraight: 0 degrees / Turns: 9 degrees 12 min , Seating: More then 250,000
Opened: 1909 / First IRL Race: May 26, 1996
Page Top