SUPER GT第7戦もてぎラウンドの公式予選が行われた9日午後のツインリンクもてぎは、降雨こそなかったものの湿度が高く風通しもないので、曇り空ながら蒸すような暑さであった。
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予選1回目に11位以下であった「XANAVI NISMO Z」(#23)、「MOTUL AUTECH Z」(#22)、「カルソニック インパルZ」の3台は、公式予選2回目の15分間の走行時間を精力的に走り込み、決勝レースに向けたセットアップを進めた。1回目の予選でタイムが伸びなかった#23 Zは、セッティングを少し変更。燃料タンク満タンでレースを想定した周回タイムは午前のタイムよりも約1秒速く、セットアップの方向が正しいことを証明した。スーパーラップに進出を決めた「WOODONE ADVAN Z」(#24)は、アタッカーの柳田が15分間の走行時間をアタックラップの準備のために使い、最後にフレッシュタイヤのピーリング(タイヤ表皮を溶かす作業)を行ってピットに戻った。柳田にとって、今回のスーパーラップは自身の初体験。「このチャンスを活かさなければならない」と近藤監督に期待をかけられていたため、緊張の面持ちでスーパーラップの開始を待った。
午後3時30分。いよいよスーパーラップがスタートした。Z勢は2番目に「イエローハットYMSトミカZ」(#3)がアタックを開始した。ドライバーは、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ。しかし、午前中の予選タイムを約1秒下回るタイムで予選10位の位置が確定。「彼は(計測ラップの)3周目にベストグリップが発生するようなタイヤの使い方がまだうまくない」と長谷見昌弘監督も不満の様子であった。
続く3番目には#24 Zの柳田がスタートした。コース幅をいっぱいに使って攻め上げ、時にはインカットで砂煙を上げるほどプッシュしたが、タイムは延びず9番手タイムであった。
ニスモ 飯嶋嘉隆監督
「セットアップを変更したら#23が速くなってホッとしています。満タンのレースコンディションで朝のセッションより約1秒速い周回タイムが刻めています。#22も重いなりに安定したラップタイムで走れていました。ここはタイヤにも厳しいコースですが、鈴鹿から入れたフロント部分の剛性アップがうまく作用し、これまでに比べてもタイヤの状態は良いです。もてぎの決勝レースは荒れることが多いのですが、うちは2台ともミスなく堅実に走り、ポイントを確実に取ることを目標にしています」
#24 Z柳田真孝
「1回目の予選からセットアップを大きく変えた訳ではないのですが、タイムが落ちてしまいました。スーパーラップは始めての経験で、走り始めるまでは少し緊張しましたが何故タイムが出なかったのかはわかったつもりです。タイヤのおいしいところを使えていなかったのだと思います。それも含めて良い経験となりました。でもレースラップは悪くないので、明日のレースは早く追い上げて良い位置でフィニッシュしたいですね」