SUPER GT第7戦もてぎラウンド決勝レースが行われる9月10日(日)。ツインリンクもてぎがある栃木県茂木町は、前日に引き続き曇り空に覆われていた。気温は朝9時時点で既に26度。決勝レースがスタートする午後2時には30度を超すだろうと予報されている。
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午前9時30分から40分間、フリー走行が行われた。決勝レースに近いコンディションでレースセッティングを確認するのがこの時間の目的である。各チームとも燃料満タンでスタートし、ひとりのドライバーがなるべく長い周回を走る「ロングラン」を行い、マシンのハンドリング変化やタイヤの摩耗度などをチェックする。今回は4台の観光バスがコースを遊覧走行し、それをレースカーが抜いて行くサーキットサファリが国内GT戦では初めて行われたため、通常30分間のフリー走行は10分延長となった。
ピットエンドにグリーンランプが灯り、コースオープンとなると、「XANAVI NISMO Z」(#23松田次生)、「イエローハットYMS トミカ Z」(#3ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)、「WOODONE ADVAN KONDO Z」(#24柳田真孝)が連なって真っ先にコースインして行った。そして、このセッションを通じ、好タイムを連発していたのは#3 Z。リアサスペンションのセッティング調整、空力デバイスのアジャストなどで何度かピットインし、セットアップをチェックしたのち、ロングランを続けた。オリベイラがセッション序盤に4番手タイムを記録した後も、1分49秒台で安定した周回を見せ、途中後退した横溝直輝もほぼ同等のタイムを刻んでいた。
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フリー走行でのベストタイムは全体の中では目立つものではなかったものの、ふたりのドライバーが速いペースで走っていたのは#24 Z。1分49秒台前半、時には48秒半ばのタイムで周回していた。また、ロングランによるタイムの変化が少ないのは、タイヤの摩耗をコントしロールしながら走れている証拠である。
ニスモの#23 Z、「MOTUL AUTECH Z」(#22 Z)は淡々とロングランを実施。決勝レースでのポジションアップを期し、セットアップなどの準備はほぼ完了した。レーススタート進行が始まる直前に行われるウォームアップ走行で念のため最終チェックを行い、スターティンググリッドにつける予定だ。
今回は日産自動車栃木工場の地元開催ということもあり、1,500名の日産従業員が応援のために集まり、5台のZに声援を送ることになっている。
HASEMI MOTORSPORTS長谷見昌弘監督
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「昨日の予選は苦しんだが、金曜日の練習走行では良いタイムが出ていて、その時の状態にようやく戻れたという感じ。フリー走行では二人とも安定したタイムを出していたよね。今日はずっと曇りと予想していて、そうだとするとドライバーには厳しいレースになるはず。蒸し暑いだろうけど、最近は性能がいいクールスーツがあるから大丈夫でしょう。うちの二人はこれまでミスが目立っていたが、そろそろミスなく走ってもらえると信じている。もう失敗は許されない状況ですから。プラン通りにいけば、面白いレースができると思うし、おのずと表彰台も見えてくると思います」