Sunday, June 2, 2002
ファルケン☆GT−R
ニュルブルクリンク24時間レースレポート Vol.4


決勝レポート〜6時間
アクシデントで19番手まで順位を落とすも
11番手まで回復。追い上げはこれから!


 スタートから順調に周回を重ねていたファルケン☆GT-Rに、6時間目を間もなく迎えようとしていたその時、初めてのアクシデントが発生した。トップを行くザクスピードのバイパーは独走状態にあったものの、2番手以降はそれぞれ秒単位での差でしかなく、ポルシェやBMWを相手に善戦を重ねていた矢先の出来事である。最初のピットインで2番手から順位を落とすが、木下の追い上げで3番手まで浮上するなど、ピットストップのタイミングによって順位を入れ替えていた。つまり、慎重なピット作業のためいったん順位を下げてはしまうが、確実な走りで順位を上げていたのだが。

 5時間目をまたぐように、ショイスマンからアッシュに交代。「ここからは2スティントで走る」ことになっていた。それが29周目のこと。予想以上の好燃費もあり、8周連続で走れるなど、それまでは好調そのものだった。しかし、それからわずか2周にして突然ファルケン☆GT-Rがピットに戻ってくる。フロントスポイラーには損傷があり、ピットに緊張が走る。実はこの時フロントのアンダーパネルが外れかかっていたのだ。

 予想外のアクシデントだったため、すぐには作業にかかれず、スタッフはいったんコースへとマシンを送り出す。そして1周したところでアッシュは再びピットに。マシンはガレージの中に入れられる。修復の際に、あわせてフロントのブレーキパッドを交換。12分38秒ほどのロスを抱えるが、足まわりにはダメージがなかったのは何より。どうやら大きな石を跳ねてしまったのが原因のようだ。

 これでトップから2周遅れの19番手まで後退してしまうも、その後はペースもそれほど落ちておらず、激しい追い上げによって6時間を30分ほど過ぎた段階で早くも11番手にまでカムバック。この調子であれば、次のレポートをお届けする頃は、大きく順位を上げていることを伝えられるだろう。レースはまだ1/4を終えたばかり。「見た目ほど大したダメージじゃなさそう。こんなことでくじける僕らじゃないよ」と木下。ピットガレージで作業の一部始終を見守っていただけに、その言葉には重みが含まれていた。まだまだチャンスは十分にある!


決勝レース途中経過(6時間経過)
POS DRIVER CAR LAP
1 P.ザコウスキー/P.ラミー/R.レヒナー Chrysler Viper GTS-R 35
2 W.デストレー/K.ヨデクスニス/P.フルファーシェイド/E.アルトフ Porsche 996 GT3 35
3 M.ベーダー/T.ハーゲンメイヤー/R.シャル/A.ボーフェンジーペン Audi S2 TURBO 35
4 W.D.ケルン/L.ルーア/R.ネアルン/M.ブルスト Porsche 996 GT3 35
5 J.アルツェン/A.クラーセン/M.エストライヒ/T.ベルンハルト Porsche 996 GT3 35
6 G.シルバーマイア/N.ロイトビラー/D.ショルンシュテイン/H.ヘッセ Porsche GT3 34
19 R.アッシュ/D.ショイスマン/木下隆之/田中哲也 NISSAN Skyline GT-R 33
28 三好正己/大井貴之/日下部保雄/桂伸一 Mazda RX-7 32




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