決勝 Start 14:00 Fine / Dry
前日同様、穏やかな天気が続いた決勝日。雲はやや多いが14時の決勝前には気温13℃と比較的暖かい。3万2000人のファンが見守る中、52周の決勝レースがスタートした。#22ザナヴィ ニスモ GT-Rの本山哲、#23カストロール ピットワーク GT-Rのエリック・コマスは、それぞれひとつポジションを上げて10位、11位で1周を終了。#12カルソニックスカイラインのブノワ・トレルイエは順位をひとつ下げた15位となったが、3周目に#30マクラーレンを抜き返して14位に。
その後も上位の車両がオーバーランしたりコースアウトするなどして、13周目には#23GT-Rが6位、#22GT-Rが8位、#12GT-Rが10位へ順位を上げた。ところが15周終了時点で#12GT-Rが緊急ピットイン。トレルイエはコースアウトしていたが、これはパワーステアリングのトラブルのためだった。取り合えず応急措置でコース復帰するも、1周で再びピットイン。ここで#12GT-Rはパワステの修復に取り掛かることになった。
20周終了で#23GT-Rは6位、#22GT-Rは7位。#23GT-Rが21周でピットインして影山正美に交代。#22GT-Rも23周目でピットインしてミハエル・クルムに交代した。ところが#23GT-Rに対してペナルティの黒旗が掲示。シケインが黄旗追い越し区間になっていたのだが、コマスは他車両の陰になって確認ができなかったためだった。影山は指示に従いペナルティエリアで10秒ストップして、コースへ復帰。ニスモにとってさらに不幸なことに#22GT-Rにもタービンのトラブルが発生。クルムはGT-Rをピットガレージに入れステアリングを置いてしまった。
これでGT-R勢の上位入賞は不可能になったが、やがて修復なった#12GT-Rが田中哲也のドライブでコース復帰。今度はクラッチにトラブルを抱えての走行だったが、最終戦の応援に来たファンの声援に応える走りを見せた。#23GT-Rの影山は後ろに#12GT-Rを従え8位でチェッカー。
いっぽうGT300クラスは、序盤からクラスポールの#3ユニシアジェックスシルビアの柳田真孝がトップをキープ。7周目には無理をせず、#5モスラーにトップを譲り堅実な走行を続けた。また予選4位の#81ダイシンアドバンシルビアの青木孝行は、6周のシケインで3位に上がると徐々に後続を引き離しにかかった。予選23位の#51 C-WEST・AUTOSTAFF・ADVANシルビアの尾本直史は、マイペースでステディな走行を続けた。
ところが18周目に#3シルビアが突然のスロー走行。ピットヘは何とか戻って来たものの、エンジントラブルのために残念なリタイア。これでチャンピオン獲得はほぼ絶望に。いっぽう#81シルビアは30周まで青木が頑張り、バトンを受け取った大八木信行が3位でコース復帰。38周目にトップの#5モスラーがコースアウトすると2位に、さらにトップの#19MR-Sに追いついていった。そして42周目のダンロップコーナーでトップ2台が接触し、#19MR-Sはコースアウトして大八木がトップに躍り出た。この時点で2位との差は約20秒あり、#81シルビアは余裕の走行で今季初優勝を遂げた。#51シルビアは後半、石川朗がドライブして14位で完走した。
レース後、星野一義総監督の引退セレモニーが行われ、オープンカーで東コースを1周。鈴鹿に集まった大勢のファンに感謝のメッセージを述べた。