決勝
14:04 Start 76Laps Cloudy / Dry
前日同様、にわか雨に見舞われたMINEサーキット。決勝スタート前には、8月で現役ドライバーを引退したインパル星野一義総監督の引退セレモニーが行われ、MINEに駆けつけたファンの声援に手を振って応え、大勢のファンへ感謝のコメントを述べた。
気温12℃と低い気温ながらも、4万4800人の観衆がMINEに詰め掛けた。14時にフォーメイションがスタートし、76周の決勝レースが始まった。1コーナーでは心配された混乱もなく、スムーズに行くかと思われた2コーナーで多重クラッシュが発生。その混乱をうまくかわしたGT-R勢は、#22ザナヴィ ニスモ GT-Rの本山哲が10位から6位、#23カストロール ピットワーク GT-Rのエリック・コマスが13位から8位、そして#12カルソニックスカイラインのブノワ・トレルイエが18位から9位と大幅にポジションアップを果たして1周目を通過。
#22GT-Rは性能引き上げ措置を受けている#35スープラに引っ掛かり、その間に#36スープラ、#64NSX、#16NSXのトップ3に逃げられてしまう。いっぽう、#23GT-Rと#12GT-Rは#37スープラをかわしてそれぞれひとつポジションを上げるが、7周目の2コーナーでまさかの接触。#12GT-Rはサンドトラップに捕まったがコース復帰。しかし#23GT-Rは右リヤのホイールを破損して第1ヘアピンでマシンを止めてしまった。
#22GT-Rの本山は18周目の最終コーナーでついに#35スープラをかわし4位に上がると追撃態勢に入る。6秒あったトップとの差は、30周目には2.7秒まで追い上げた。すると、どうしても3位から前に出られない#16NSXが早めのピットインで#22GT-Rは3位へ。33周でトップの#36スープラがルーティンピットに入ると2位にポジションアップ。そして36周でピットインしてミハエル・クルムにバトンを渡す。22秒という素早いピットワークを済ませ5位でコース復帰したクルムは、なかなか温まらないタイヤに苦労して2コーナー先でコースから外れてしまうが、なんとかマシンコントロールに努めた。それはライバル勢も同様で、#36スープラ、#64NSXはタイヤ交換後の周回でコースアウトを喫し、#22GT-Rは44周目には2位に浮上した。
トップとの差を詰めたい#22GT-Rだったが、その差は18〜22秒のままで76周のレースはチェッカー。逆転優勝こそならなかったが、本山とクルムのコンビは結果的に8つポジションを上げ、今季二度目の2位表彰台を獲得した。
いっぽうGT300クラスでは、青木孝行の#81ダイシンADVANシルビア、山野哲也の#3ユニシアジェックスシルビア、尾本直史の#51C-WEST・AUTOSTAFF・ADVANシルビアがステディに走行。20周目には#81シルビアが6位(予選クラス11位)、#3シルビアが9位(同15位)、にポジションを上げ順調に周回を重ねていた。ところが27周目、8位の#3シルビアがエンジントラブルのため突然スローダウンし、第2ヘアピン先でストップしてしまう。#81シルビアは青木が長めの周回を重ね、他車両のピットインを尻目に41周目にはトップに浮上。そして45周でピットインして大八木信行にステアリングを託した。しかし7位をキープしていた大八木は、ポイント獲得目前の62周目にまさかのアクセルワイヤのトラブルでスローダウン。こちらもコースサイドでストップしてしまった。唯一生き残った#51シルビアも、終盤にタービントラブルでピットイン。しかし最後はチェッカーを受けて11位という結果を残した。