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Round 7
SUZUKA GT 300km
10.22 sun / SUZUKA CIRCUIT
NISMOとIMPULがシリーズ2、3位に
長谷見はGTファイナルレースで8位に
三重・鈴鹿サーキット/1周=5.86403km×51周
予選出走40台/決勝出走40台/完走33台
天候:曇り/ドライ 観衆:3万9,000人(22日)
2000年JGTCの最終戦/鈴鹿。ニッサン車で参戦したチームは以下の6台。
GT500
No. TEAM CAR DRIVER
1 NISMO LOCTITE ゼクセルGT-R エリック・コマス
影山 正美
2 NISMO カストロール・ニスモGT-R 片山 右京
ミハエル・クルム
3 ハセミ・モータースポーツ ユニシア・ザナヴィ
スカイライン
長谷見 昌弘
田中 哲也
12 TEAM IMPUL カルソニックスカイライン 星野 一義
本山 哲
GT300
51 AUTO STAFF RACING C-WEST
オートスタッフADVAN(S14)
袖山 誠一
尾本 直史
81 TEAM DAISHIN ダイシンADVANシルビア(S15) 大八木 信行
青木 孝行

ドライバー部門のチャンピオン争いは、6戦を終了して、#1のエリック・コマスと影山正美が60点でトップ。2位は#16カストロール無限NSXの道上龍が59点。3位が#12カルソニックスカイラインの星野一義と本山哲で54点。また48点で4位の#38FK/マッシモセルモスープラ、46点で5位の#18TAKATA童夢NSX、と計5台にチャンピオンの権利がある。

特に#1GT-Rと#16NSXの得点差は1点で、先にゴールした方がチャンピオンとなる可能性大。#12GT-Rは最低でも優勝して他車の結果を待ちたいところだ。いっぽうGT300クラスでは、#81ダイシンシルビアの大八木信行と青木孝行がシリーズ3位で逆転チャンピオンを狙っているが、最低でも2位以上の結果が必要とやや苦しい状況。


スカイライン勢は、NISMOの2台と#12が1100kgの車重でφ30.0 ×2のリストリクター。ウエイトハンディキャップは#1ロックタイト・ゼクセルGT-Rが70kg、#2カストロール・ニスモGT-Rが20kg、そして#12が60s。#3ユニシア・ザナヴィスカイラインは、1200kgの車重にφ31.3×2のリストリクターでウエイトハンデはなし。#81シルビアは80sのウエイトハンデを搭載、#51は性能引き上げのため1o太いφ39.0のリストリクターに変更された。

◆公式予選

予選日は好天。朝の予選1回目は#2が2分1秒983のタイムで予選2位、#12が7位、#1が13位、#3が18位。GT300では#81が6位、#51は17位。


午後の予選2回目は#2がコースレコードで再び2番手のタイムをたたき出したが、予選後の再車検で燃料タンクの容量がわずかに大きいことが判明。これは前戦でクラッシュしたため、燃料タンクブラダ(ガスバッグ)を新品にして、容量が規定の100リットル未満であることを確認したが、これを覆うスティール製コンテナもクラッシュで変形していたために、金曜、土曜の満タン走行を経て燃料タンクブラダが膨張した模様。

この結果、#2のタイムは抹消となり、結果GT500クラス最後尾からのスタートとなった。#12はコースレコードを更新して3位。#1は10位、#3は16位のポジションを得た。GT300では#81が5位、#51は15位とポジションをやや上げた。

◆決勝

決勝前に、今回のレースを最後にGT選手権から引退する長谷見昌弘と、ドライバーを引退する関谷正徳のセレモニーが行われた。花束贈呈の後、長谷見は僚友・田中哲也の運転するシルビアのオープンカーでコースを1周して、ファンに別れを告げた。


曇天の下行われた決勝レースは14時にスタート。トップ2台のNSXが逃げ、#12は星野がステアリングを握り3位をキープ。#16NSXより前でゴールしてチャンピオンを決めたい#1は、コマスが前を行く#18NSXに何度も仕掛けるが、執拗なブロックのため歯がゆいレースを強いられた。


GT500最後尾から追い上げてきた#2は#1に追いつき、さらに#18をかわして9位へ。その隙をついて#1も再び#18に仕掛けるが、寄せられてスピン。これでタイヤを傷め19周でピットイン、影山にバトンを渡す。#12も20周でピットへ、後半勝負に賭けた本山がステアリングを握った。

2位まで浮上した#2は26周目にクルムから片山に。さらに#3は長谷見が7番手までポジションを上げてファイナルレースを終え、田中にマシンを託した。


各車のピット作業がひと段落した28周目の順位は、#64、#100、#8とNSXがトップ3を独占。4位以下は#12、#16NSX,#2、#1の順となった。終盤#16NSXが#12を抜きNSXがトップ4独占状態して、そのままチェッカー。ところが再車検後に今度は、#8と#100のエアリストリクターからのエア漏れがあったとして失格が言い渡された。両陣営は不服を申し立て、今後はJAFで裁定が下されるが、正式結果は出ないままでイベントは終了。#8と#100の申し立てが棄却されれば#12は3位、#2は4位、#1が5位、#3が8位となる。

いずれにしても、ドライバーズタイトルは#16道上が獲得し、#1は惜しくもシリーズ2位。コマスは残念ながら3年連続チャンピオンを逃す結果となった。また#12はシリーズ3位を確定した。


GT300では、7周目のシケインで#28ポルシェがスピン。その直後を走行していた#81の大八木は避けきれずにクラッシュ、順位を大きく落とした。後半は青木が追い上げをみせ6位でチェッカーを受けた。#51の尾本は11周目の逆バンクで単独スピン。最後尾まで順位を落とすが挽回し、後半は袖山がステディに走りぬき11位でレースを終えた。

【#1 エリック・コマス】
「ブレーキのタイミングを極端に早めるなど#18NSXにブロックされ続け、ヒットされスピンしてしまった。私はフェアに戦いたかったが、かなわなかった。1点差で最終戦に臨んだのが一番の心残り。できることなら来年にリベンジを果たしたい」


【#2 ミハエル・クルム】
「予選2位のポジションを失ったのが不運だった。やはり最後尾からオーバーテイクを繰り返しポジションを上げるのは難しい。タイヤのライフを縮めながらハードにプッシュするのは、限界がある。でも14台抜いたのでフラストレーションはありません」


【#3 長谷見昌弘】
「今日はいいレースだった。相棒がよく走ってくれたよ。でもスタートのときは大勢の人が来てくれて、これから戦うのに(ジーンときて)困ったよ。20歳のときから辞めるときまで五体満足でいるのがプロだと思っていたので、それができて良かった」

【#12 星野一義】
「俺が20周でピットに入ったから、後半の本山はタイヤも燃費もきつかった。選手権3位は、やっぱり悔しい。だから『よし、また来年やろうじゃないか』という気持ちになった。来年はフォーミュラ・ニッポンと両方チャンピオンを狙いに行くよ」

【#51 尾本直史】
「序盤にスピンするまで、レースウイークはだんだん調子が上がっていました。やっとGTの走りをつかんだと言う感じがします。今年はシーズン途中からの参戦だったので、何もなく終わってしまうのかなと思いましたが、いろいろ勉強になりました。来年も続けたいですね」


【#81 青木孝行】
「表彰台には行きたかったですね。今年は勝負をかけたときに不運だったりしましたが、悪くない年だったと思いますよ。来年につながったし、チャンピオン争いができたんですから。収穫の多かった1年でした」

POINT RANKING
GT500
ドライバーズポイントランキング チームポイントランキング
順位 ドライバー名 得点 順位 チーム名 得点
1 道上 龍 74 1 無限×童夢プロジェクト 96
2 エリック・コマス/影山正美 68 2 NISMO 79
3 本山 哲/星野一義 66 3 TEAM IMPUL 66
4 伊藤大輔/ドミニク・シュワガー 58 4 Mobil 1 NAKAJIMA RACING 58
5 竹内浩典/立川祐路 48 5 TOYOTA TEAM CERMO 48
6 ミハエル・クルム 37 11 ハセミ・モータースポーツ 13
11 片山右京 31
15 長谷見昌弘/田中哲也 13
GT300
ドライバーズポイントランキング チームポイントランキング
順位 ドライバー名 得点 順位 チーム名 得点
1 福山英朗 85 1 TEAM TAISAN Jr. with ADVAN 101
2 松田秀士 83 2 910 RACING 80
3 余郷 敦/和田 久 80 2 TEAM DAISHIN 64
3 大八木信行/青木孝行 64 14 AUTO STAFF RACING 35
22 袖山誠一 6
27 尾本直史 3
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