in MOTEGI
1999.10.24

JGTC第7戦もてぎGTチャンピオンレース決勝レポート

エリック・コマス選手、2年連続のシリーズチャンピオンを獲得 !

ARTAゼクセルスカイライン総合2位、ペンズオイル・ニスモGT-R 3位、
ザナヴィARTAシルビアはクラス4位


Report

【決勝】 天候:晴、路面:ドライ

ニスモのGT-R 2台は、予選で4番手、6番手のポジションをゲットしたが、トップのトムススープラのタイムから1秒の間に7台が僅差で続く接戦の結果である。決勝レースでは楽観は許されず、ノーミス、ノートラブル、そして他車のアクシデントを避ける冷静さが要求される。さらに今シーズンは、スープラ勢、NSX勢の速さ、安定度の進歩が著しく、ニスモチームにとって、JGTC史上初の2年連続チャンピオン獲得の条件は、「完璧」なレース展開であった。

最終戦ということもあり、首都圏一円から42,300名ものレースファンがツインリンクもてぎに集まった。

この中には、ニスモおよびその他日産系チームを応援するために4台の社用バスに分乗してきた約200名の日産自動車社員をはじめ、多くの日産ファンが含まれていた。

14:06、ローリングラップののちレースはスタートした。#2ARTAゼクセルスカイラインは、クルム選手が好スタートを切り、第1コーナーを抜けた時点で3位の位置につけた。8周目には#6エッソタイガースープラに先行を許すが、その#6と#16カストロール無限NSXが争っている間に再び3番手を奪い返す。クルム選手のクレバーなドライビングが光る。その後4位のポジションに落ち着き、1'51"〜52"のラップタイムで正確にラップを刻んだ。
そして、30周目にドライバー交代のためにピットイン。鈴木亜久里選手は、給油に必要な32秒丁度でピットアウトしていった。この時のタイミング差で僚友#1ペンズオイル・ニスモGT−Rと#12カルソニックスカイラインの後ろに入り、ポジションは5位。この間、ブレーキトラブルで後退したり、スピンするマシンが続出するが、亜久里選手は冷静に安定走行を続ける。45周目には#12を捕らえて4位、50周目には#16のスピンを避けて3位に踊り出ると、#1とランデブー態勢でゴールを目指した。2台はトップの#36カストロールトムススープラにプレッシャーをかけ続けたが、#36にもミスがなく、亜久里選手は最終ラップに#1を抜いて総合2位でチェッカーフラッグを受けた。
本山選手がスタートドライバーをつとめたペンズオイル・ニスモGT−Rは、6番手からスタート。11周目の最終コーナーで一瞬タイヤがコースを外れて土煙をあげ、ヒャッとする場面があったが順位には影響なく、まるでコピーしたかのように#2とほぼ同じラップタイムで周回した。31周目に6位のままピットインし、ドライバーチェンジ。クルーは、ここでも#2と同じく32秒でコマス選手をコースに戻した。その後も安定した速さで周回を重ね、後半はランデブー走行でファンの声援にこたえつつ、3位で63周目のコントロールラインを通過した。そして、その瞬間に、コマス選手の2年連続ドライバーズチャンピオンが決定。コマス選手は、ドアから身体を乗り出してチャンピオン獲得の喜びを表現し、コーナー毎のファンに感謝の意を表した。

#15ザナヴィARTAシルビアは、土屋選手によってGT300のポールポジションからスタートしたが、安定度を増した#26STPタイサンポルシェに先行を許してしまう。また、ドライバー交代以降はブレーキが不安定となってペースが上げられず、クラス4位で完走。惜しくも初のシリーズチャンピオンをのがした。


Result

Po No Machine Driver Lap/Behind
1 36 カストロール・トムス・スープラ 関谷正徳 黒澤琢弥 63 Laps
2 2 ARTAゼクセルスカイライン 鈴木亜久里 M.KRUMM -10.727
3 1 ペンズオイル・ニスモGTR E.COMAS 本山 哲 -10.839
4 16 Castrol 無限 NSX 中子修 道上龍 -12.390
5 64 Mobile 1 NSX T.コロネル 光貞秀俊 -41.758
6 35 マツモトキヨシ・トムススープラ P.H.RAPHANEL 山路慎一 -48"271
4(18) 15 ザナヴィARTAシルビア 土屋武士 井出有治 -4 Laps


Qualify Report
予選レポート