公式予選は、さわやかな秋晴れ中の行われた。10月末にもかわらず、気温は25℃以上。日中は汗ばむほどであった。
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この'99JGTC最終戦は、ニスモチームにとって、GT500クラス、GT300クラスともにチャンピオン獲得をかけたクライマックスである。予選前日のプラクティスからドライバー、クルーそしてスタッフ全員にファイトがみなぎっている。
予選1回目、ハンデイウェイト60kgを積んだペンズオイル・ニスモGT−Rは、本山がタイムアタックを担当。1'49"158をマークして5番手につけた。TI戦で2位に入賞したARTAゼクセル・スカイラインは、30kgのウェイトを載せてM.クルム選手がタイムアタックし、1'49"387のベストタイムを記録した。
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GT300は、ザナヴィARTAシルビアの土屋武士選手が80kgのハンディながら、1'57"485をたたき出し、2番手に0.8秒の大差をつけてトップポジションを獲得した。
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予選2回目は、午前中に2セットの予選タイヤを使い切ったペンズオイル・ニスモGT−Rは、タイムアタックを行わず決勝レースを想定した走行を繰り返した。一方、ARTAゼクセル・スカイラインは、クルム選手が再びタイムアタック。気合満点のドライビングで1'49"015にタイムアップ。総合4番手のポジションを得た。このため、ペンズの順位は6位となる。ザナヴィARTAシルビアも決勝モードで周回し余裕を見せ、他のGT300カーは1回目の土屋選手のタイムを上回われず、前戦に続き今季4回目のポールポジションを獲得した。
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ブレーキへの負荷が最も厳しいといわれるツインリンクもてぎのコースは、スカイラインGT−Rにとっては不利ではない。他メーカーがABSを今シーズン途中から採用したが、GT−Rは当初から装備し、すでに熟成しているからだ。また、コース幅が狭く、パーシャルスロットルの中速コーナーが続くため、予選順位が決勝の展開に大きく影響する。従って、GT500の4番手、6番手の位置は悪くないし、GT300は理想的だ。チャンピオン獲得に向け、勝負の条件が全て決定した。
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ニスモチーム岡総監督のコメント
「リスクを避けてクルマには特別なことは何もしていないし、タイムもポジションも予定通り。決勝は、小細工は行わず実力でチャンピオンを取りたい。みんな燃えているが、平常心は保っている。いつもやっていることを今回もきちんと行うだけ。チームにとって、今年最後の発表の場。期待していてほしい。」
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