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ボンジュール!

欧州への挑戦ブログ、シーズン2の第4弾は、ベルギーからお届けします。

今回、僕はレースウィークの月曜日にベルギーに入りました。火曜日にはプロドライバー以外のドライバー向けのテスト走行があり、水曜日にはスパ市内でのパレードラン、木曜日には練習走行、予選があり、金曜日にTOP20台が進める最後の予選、スーパーポールがあり、土日で24時間レースと、通常よりも長くタフなレースウィークになりました。

スパは、スパウェザーとも言われる不安定な天気が有名ですが、着いた初日に大雨に迎えられ、またその日に日本の梅雨明けが発表され、つくづく自分は雨男だなと思いました(笑)

火曜日には同じくヨーロッパで活躍している日本人若手ドライバーのノブ(松下信治)と、右京(笹原右京)がサーキットに来ていたので、一緒にコースを一周歩きました。コース1周約7kmあるロングコースなので、ゆっくり歩いていたら2時間近く掛かり、行く予定のレストランが閉まってしまいました(笑)

水曜日に行われたパレードでは、今年は地元のウォルフィーがドライブして、自分は外からパレードを見ました。水曜日の夕方とは思えない様な大勢の人が街に集まっていて、近くのカフェはどこのお店も満席で、凄い活気で、モータースポーツ文化の深さと現地の人々の温かさを感じました。

そしていよいよ練習走行、予選と進んで行きます。予選では自分がアタックしたタイムが、スーパーポール進出まであとコンマ3秒足りずに27位になり、本当に悔しい思いをしました。本当に僅差の予選の中で、57台のGT3マシンが一斉に走る中でベストラップを出すのは容易ではありませんでした。

そしてレースも本当にたくさんのドラマがありました。レースはまさにスパウェザー、大雨の中、スタートが切られ、SCカーが何度も入る大荒れの展開。開始5時間後ごろから路面が乾き始め、ドライタイヤに交換しました。しかし夜間にレコードラインだけが乾いている難しいハーフウェットのコンディションの中で、アレックスが濡れた路面で止まり切れず、他車に接触して、マシンにダメージを追ってしまいました。そこからメカニックたちの懸命な作業により、すぐに再びコースに復帰する事が出来ましたが、その後はフロントの重要なエアロパーツが壊れた状態での走行になり、ペースアップするのは難しい状況になってしまいましたが、全員、最後まで諦めずに走り切るという気持ちで走り続けました。

そしてレースはまさにサバイバル、夜の間にチャンピオンシップを争うベントレー2台がリタイヤし、何台ものマシンがトラブルや接触で脱落していきましたが、GT-Rは無事に夜明けを迎えることが出来ました。

メカニックの懸命な作業の様子の動画

しかし残り5時間、GT-Rがコース上でいきなり止まってしまいます。エンジン関係のヒューズのトラブルでしたが、コース上ではメカニックは直接マシンに触れる事は出来ず、この時は正直、一瞬もう駄目かと思いましたが、メカニックの指示で、ドライバーのウォルフィーがヒューズの交換に成功し、再びコースに復帰する事が出来ました。これは本当にGood jobでした。

さらにラスト1時間を切って、立て続けに上位を走るチャンピオンシップを争う1号車のアウディや、99号車のメルセデス、アレックス・ザナルディーの乗るBMWがストップし、最後には、総合15位、クラス8位まで順位を上げて、チェッカーを受けることが出来ました。

本当に一時はどうなることかと思いましたが、最終的に完走、そして貴重なポイントを獲得することが出来、本当に、チーム全員の努力に感謝しています。ポイントランキングも10点差の4位で、最終戦ニュルを迎えることになりました。日本からもたくさんの応援、本当にありがとうございました。

このあとヨーロッパのレースは、8月一ヶ月間お休みに入りますが、日本ではSUPER GT富士戦と鈴鹿1000Kmの2レースがあるので、こちらもベストを尽くして頑張りたいと思います。

それではまた、See you soon!

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