ST-XクラスのDAISHIN GT3 GT-Rが2位表彰台を獲得

9月3日（土）〜9月4日（日）　モビリティリゾートもてぎロードコース（栃木県）

9月3日（土）～9月4日（日）、モビリティリゾートもてぎロードコースでＥＮＥＯＳ スーパー耐久シリーズ 2022 Powered by Hankookの第5戦「もてぎスーパー耐久レース 5Hours Race」が開催されました。日産勢はST-Xクラスに2台のNISSAN GT-R NISMO GT3が参戦し、レース終盤、表彰台圏内にまでポジションアップした#81 DAISHIN GT3 GT-R（大八木信行/藤波清斗/青木孝行/坂口夏月）が2位を獲得しました。

曇天ながらも湿度が高く、汗ばむ陽気のなか3日（土）に行われた公式予選では、91ポイントでシリーズランキングトップの#62 HELM MOTORSPORTS GTR GT3（鳥羽豊/平木湧也/平木玲次）が5番グリッド、69ポイントでシリーズランキング3番手の#81 GT-Rが7番グリッドを獲得しました。

決勝日の4日（日）、午前11時にフォーメーションラップがスタート。薄日が差す曇り空のもと、前戦オートポリスと同じ5時間の決勝レースが幕を開けました。レース序盤のスティントは#62 GT-Rを鳥羽、#81 GT-Rを大八木がドライブ。序盤、ポールポジションの#16 Porscheがピットインを余儀なくされたために後退すると、GT-R勢は#62 GT-Rが5番手、#81 GT-Rが6番手で走行を重ねていきます。38周を終えて#62 GT-Rは鳥羽から平木湧也にスイッチ、#81 GT-Rは29周を終えて大八木から青木へ、69周を終えて青木から坂口へとドライバー交替を行っています。

71周を終え、5時間レースが半分に到達しようという頃、2番手を走行していた#777 Aston Martinがトラブルで後退。これにより#62 GT-Rは3番手、#81 GT-Rは5番手へとポジションをアップします。77周目、#62 GT-Rはフルコースイエロー（FCY）のタイミングをうまく捉えてピットイン、平木湧也から平木玲次へとドライバー交替を行い、ロスを最小限にしてコースに復帰することに成功しました。

98周目には、トップを走っていた#23 Mercedesが最終コーナー付近でコースオフ。これにより、GT-R勢は#62 GT-Rが3番手、#81 GT-Rが4番手に浮上しました。その頃からレースは目まぐるしく動く展開に。101周目には、#81 GT-Rがペースの上がらない#62 GT-Rをかわして表彰台圏内に駒を進めます。110周を終えて、#62 GT-Rは最後のピットインを行い、平木玲次から平木湧也へとステアリングを託します。#81 GT-Rも111周を終えた段階でピットに入り、坂口から藤波に交替しました。続いて上位を走るライバル2台もピット作業を終了。#81 GT-Rが3番手、#62 GT-Rが4番手で続き、レースの行方は最終スティントへと持ち越されました。

その後、首位を走っていた#31 LEXUSはペースが上がらず2番手に後退、背後からじわじわと#81 GT-Rの藤波が追い上げます。残り30分を切った段階で、#81 GT-Rは#31 LEXUSをかわし2番手に浮上。なおも首位の#888 Mercedesを追い続けましたが、約30秒差を11秒217差にまで詰めたところでレースはフィニッシュ、今季3度目の表彰台を獲得しました。#62 GT-Rはレース終盤、#31 LEXUS、#16 Porscheとの3台で、1秒以内に迫る表彰台争いをしましたが、あと一歩の4位でレースを終えました。しかし、シリーズチャンピオン争いにおいて貴重なポイントを獲得しました。

藤波清斗（#81 DAISHIN GT3 GT-R）
「最終スティントでは全力でプッシュし、ポジションを上げられましたが、首位のライバルまでは残念ながら届きませんでした。今回はそれでも予選7番手から2位まで順位を上げて表彰台を獲得できましたし、残り2戦、チャンピオンの可能性も残っていますので、これからも頑張ってシリーズを戦っていきたいと思います」

また、ST-Qクラスに参戦した#244 Nissan Z Racing Concept（田中徹/名取鉄平/田中哲也）は134周を走行し、新型車両の貴重なデータを得るとともに5時間レースで大きなトラブルなく完走を果たしました。

※スーパー耐久では参戦台数調整のためラウンドごとに参加クラスを設定しており、今回のもてぎ大会ではST-3クラスがその対象外となったため、フェアレディZ NISMO RCは不参加となりました。