モータースポーツ

2022.06.05

ENEOS スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook
第2戦 NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース

終盤4時間での逆転劇で#62 HELM MOTORSPORTS GTR GT3が総合優勝、ST-3クラスはTeam Fukushima Z34が4位で完走

6月3日(金)~5日(日) 富士スピードウェイ(静岡県)

6月3日(金)〜6月5日(日)、静岡県の富士スピードウェイでENEOS スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook「第2戦 NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース」が開催されました。日産勢はST-Xクラスに3台のNISSAN GT-R NISMO GT3が参戦し、#62 HELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次/ショウン・トン)がレース終盤トップに立ち、24時間の長丁場を制しました。ST-3クラスには3台のフェアレディZ NISMO RCが参戦し、#311 Team Fukushima Z34(塩津佑介/平峰一貴/三浦愛/佐藤公哉/鈴木宏和)が、クラス4位でフィニッシュしました。

また、日産/NISMOは、今回のレースに開発を目的として2台のNissan Z Racing Conceptで参戦しました。NISMOチームから参戦した230号車(平手晃平/松田次生/ロニー・クインタレッリ/星野一樹/佐々木大樹)は燃料にCNF(カーボンニュートラルフューエル)、Max Racingチームから参戦した244号車(田中哲也/田中徹/三宅淳詞/高星明誠/安田裕信)は従来どおりのガソリン燃料を使用。それぞれ異なる燃料を用いて、様々なデータを収集しました。

 
 

ST-Xクラスは6月3日(金)に行われた予選で、#62 GT-Rが2番手、#9 MP Racing GT-R(JOE SHINDO/柴田優作/影山正美/篠原拓朗/小泉洋史/井上恵一)が4番手、#81 DAISHIN GT3 GT-R(大八木信行/藤波清斗/青木孝行/坂口夏月)が5番手グリッドを獲得しました。

 
 
 

決勝レースは4日(土)の午後3時に曇り空のもとでスタートし、24時間の長い戦いが始まりました。レース序盤は#62 GT-Rがひとつ順位を落とし、GT-R勢は3〜5番手を走行します。1時間が経過する頃、#81 GT-Rは上位陣のなかでいち早くピットインを行い、スタートドライバーの大八木から藤波へとバトンタッチ。ライバルが脱落したこともあり、#62 GT-Rが2番手、#9 GT-Rが3番手、#81 GT-Rが4番手のポジションで走行を重ねます。

141周目、#62 GT-Rをドライブする平木湧也がライバルをかわして総合トップに浮上します。その後、コース上のアクシデントでフルコースイエロー(FCY)とセーフティカーが立て続けに導入され、さらにピットタイミングも重なったことで#62 GT-R は2番手に順位を落としました。#62 GT-Rは2度のピットストップを経て、再び平木湧也がドライブ。261周目に再びトップに浮上しますが、その直後に同一ドライバーの連続運転時間が超えたことから180秒のペナルティストップが課され、同一周回での総合トップ争いから脱落を余儀なくされました。

 
 
 
 

レーススタートから約9時間30分が経過した300周目、#81 GT-Rをドライブする坂口が総合トップに復帰。一方、#9 GT-Rは316周時点でミッショントラブルによりピットイン。修復に2時間以上を要し、大きく順位を落としました。#81 GT-Rはライバルと順位を入れ替えながらもFCYを巧みに使って全車に義務づけられた10分間のメンテナンスタイムを消化。夜が明ける頃には#81 GT-Rがトップ、#62 GT-Rが2番手と、GT-R勢が1-2態勢を構築します。しかし、チェッカーまで4時間を切ったところで#81 GT-Rにトラブルが発生。#81 GT-Rは修復のために40分を超えるピットインを強いられ、コース復帰時には総合3番手に順位を落としました。代わって#62 GT-Rが首位に立ち、760周を走行し24時間のチェッカーを受けました。#81 GT-Rは3位表彰台を獲得、#9 GT-Rもクラス5位で完走を果たしました。

 
 

鳥羽豊(#62 HELM MOTORSPORTS GTR GT3)
「感無量です。初めて24時間レースに参加して、これほど多くのドラマが待っているとは思いませんでした。NISSAN GT-R NISMO GT3は速いだけでなく、私のようなジェントルマンドライバーでも、若いプロドライバーと一緒に乗っても遜色のない操作ができる。これだけ長く過酷なレースでも、とても乗りやすいことが印象的でした。チームは20代の若いメンバーばかりで、毎日和気あいあいと楽しくやっていますが、やる時はビシっとやってくれます。そうした様々な要素がすべて噛み合って、今回のレースで勝つことができたのだと思います」

ST-3クラスのZ34勢は、レース終盤に#15 岡部自動車Z34www.sato-ss.jp(長島 正明/小松一臣/冨田自然/勝亦勇雅/元嶋成弥/甲野将哉)がクラス2番手を走行していましたが、トラブルでストップ。ピットに戻り修復作業を行いました。最終的に#311 Z34がクラス4位で完走、#15 Z34は5位でフィニッシュしました。#25 raffinée日産メカニックチャレンジZ(名取鉄平/白坂卓也/銘苅翼/中島佑弥/井上雅貴)はトラブルに見舞われて順位を落とし、完走扱いとはならなかったものの、24時間で通算325周を走りました。

 
 
 

ST-Qクラスに参戦した2台のNissan Z Racing Conceptは、#244 Zがほぼトラブルフリーで周回を重ねた一方で、#230 Zは何度か試練に見舞われながらもそれらを乗り越え、#244 Zが707周(3,226km)、#230 Zが502周(2,290km)を周回し、完走を果たしました。日産/NISMOは、今回ST-Qクラスという開発車が参戦できるクラスにエントリーさせていただいたことに感謝するとともに、24時間という過酷なレースを通じて得たデータと経験を今後の開発に活かします。

公式リザルト:Rd.2 決勝結果 (スーパー耐久オフィシャルサイトへ)

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