ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社(略称:ニスモ)は、今年9月17日で創立20周年を迎えます。
1984年(昭和59年)4月に、日産自動車株式会社の企画室よりモータースポーツ部門の独立が提案され、当時日産自動車内に存在した「宣伝第3課(通称:大森。当時日産でユーザー支援やレース部品の販売を担当)」と「特殊車両実験課(通称:追浜。海外ラリー車両、国内レース車両の開発を担当)」という、それぞれの立場でレースに携わり、時にはライバルとなっていた2部門を統合する形で、ニスモは設立されました。
同年10月1日に営業を開始。以来、国内最強のモータースポーツ専門集団として活動することとなり、モータースポーツ参加活動に加え、日産車用のスポーツパーツ開発など、その活動はモータースポーツ&モーターライフ全般にわたり、グローバルに展開されています。
設立後は、日産自動車のワークスチームとしてグループCカーでル・マン24時間に参戦し90年にはポールポジションを獲得。また、92年にはデイトナ24時間で、日本人チームとして初優勝を飾りました。95年からは再びル・マン24時間に参戦し、98年には「NISSAN R390 GT1」で、日本車&日本人ドライバーの組み合わせとしては当時最高位であった総合3位の成績を残しました。88年にはニッサン・モータースポーツ・ヨーロッパ(NME)をイギリスに設立し、世界ラリー選手権(WRC)といった海外モータースポーツ活動の前線拠点とし、98年、99年にはイギリス・ツーリングカー選手権(BTCC)においてプリメーラでチャンピオンを獲得しました。
また国内では、全日本ツーリングカー選手権(グループA、JTCC)にスカイラインGT-R、プリメーラやサニーを投入し、数々の優勝を遂げ、93年以降は全日本GT選手権(JGTC)にスカイラインGT-Rで参戦し、チャンピオンを獲得するなど日本国内のレース界をリードしてきました。また、N1耐久ラウンドシリーズ(現在のスーパー耐久シリーズ)や、シルビア、ザウルスなどのワンメイクレースではエントラントを支援。さらにはエントリークラス向けに、日産レーシングスクールやマーチカップを開催し、グラスルーツ活動をバックアップしています。
スポーツパーツの開発・販売においては、モータースポーツ活動で得たノウハウをストリートにフィードバックすることで、「高性能」、「高品質」、そして「高い信頼性」を提供し続けています。当初はスカイラインGT-R、シルビアなどのスポーツカー用のチューンアップ・パーツが中心でしたが、400R(スカイラインGT-Rベース)、270R(シルビアベース)などのコンプリートカーも販売。現在ではさらに多くのお客様にニスモブランドをご愛用していただけるよう、SUVやコンパクトカーといった多くの車種に展開をしています。また、ワークスブランドならではのエンジンチューニングメニューも全国のニスモエキスパートショップ及びニスモスポーツショップを拠点に積極的に行っています。
さらには、94年には株式会社モビリティパークと合併。新しいレクリエーショナルアクティビティを展開中です。
今年は創立20周年を迎えるにあたり、2003年よりダカールラリーへワークス参戦、日産ラリーレイドチームのマネージメントおよび技術支援を継続して実施。また全日本GT選手権では、新たにGT500クラスに投入するフェアレディZでドライバーズ/チームのタイトル連覇を目指します。さらに部品事業では、本格的にコンプリートカーの製作・販売を開始、海外事業のさらなる展開など、“記念の年”となるよう、モータースポーツ/部品事業ともにグローバルな展開と前進を目指します。今後のニスモの活動にご期待ください。