2019.12.03
今年は、フェアレディZとGT-Rの生誕50周年。日産を象徴するスポーツカー2台にとって本当に記念となる年です。その両方でレースができたのはすごくうれしいことですね。
特に僕は「柳田」という家系に生まれましたから、Zに対してはいろんな思いがあります。Z33が出た時は、僕はGTデビュー2年目だったんですが、鈴木豊監督が開発責任者だったマシンを最初にテストドライブしたんです。確か、アメリカンルマンシリーズ用に開発したクルマだったと思うんですが、そのお披露目がNISMO FETSIVALでした。
フェアレディZは、柳田家にとって、とても所縁のあるクルマ。2003年にはTOMICA ZでGT300クラスのチャンピオンを獲りました。僕自身が「Zの柳田」と呼ばれるのは100年早いけど、父親も愛情を注いで、名を残してきた「Z」というクルマで、息子がレースをする。もちろんプレッシャーはありましたが、親子2代でZに乗れるっていうのは僕らにしかできないことだから、とにかくそれを楽しもうと思いましたね。今回のNISMO FESTIVALではZのパレードランやヘリテージランがあるので、楽しみです。
もう一つ、楽しみにしているのはサーキットサファリや同乗走行といった、お客さんたちと一緒に楽しめるコンテンツです。去年は、06年のZに乗っていたんですが、10年以上前のマシンだけどとても調子が良かったです。今年の事前テストでは04年の、GT-RからZになって最初のチャンピオンカーを走らせてきましたが、このマシンの走行も楽しみにしてほしいですね。今のGTマシンはパドルシフトなので操作系が見づらいんですが、当時のマシンはまだシーケンシャル。同乗走行される方はギア操作も間近で見られますし、ちょっと余裕があるかな?というお客さんには、僕はシフトノブを握ってもらって、一緒にシフトアップしたりします。なかなかできない体験だと思いますよ。
ドライバーの視点でいうと、レースに来てくれた時にはなかなか触れあう時間もありませんが、その分NISMO FESTIVALでは、お客さんたちと一緒に楽しみたいと思っています。父も、年に1回のNISMO FESTIVALを本当に楽しみにしています。自分たちも楽しんでいるけれど、お客さんにもその楽しさを感じてほしいですね。レースでは僕たちが主役ですが、この日はファンの皆さんに主役になってもらえるよう、1年間の感謝を込めてスタッフと一緒におもてなししたいと思います。ぜひ、1日楽しんでほしいです。
【柳田真孝アンバサダーからのメッセージ】