


午後3時、先ずはGT500クラスのローリングラップが始まった。スタート直前の気温は37℃で路面温度は50℃。前日の公式予選よりは幾分低めだったが、暑くタフなレースとなることは容易に予想できた。スタートドライバーのクインタレッリは序盤から猛チャージを仕掛け、3周目には11位、4周目には10位、5周目には9位、と着々とポジションアップ。トップに次ぐハイペースで周回し、8周目には8位に進出。その後も安定したペースで追い上げた#1 GT-Rは、レースの折り返す頃には5番手につけていた。37周を終えたところで#1 GT-Rはルーティンのピットインを行いクインタレッリから松田にドライバー交代。上位陣が全車ピットインを終えた時点で#1 GT-Rは5番手に復帰していた。その後、2位を行くマシンのペースが上がらず、5〜6台による2位争いが繰り広げられるようになる。一時は4番手に上がった#1 GT-Rだったが、レース終盤の55周目に接近戦から姿勢を乱した隙を突かれて再び5位に戻り、その後は最後までポジションをキープ。5位入賞を果たした。
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#1 GT-Rドライバー 松田次生 「久しぶりに悔しいレースでした。チャンピオンシップを考えれば5位でも十分という見方もできますが、36号車を素早く処理していれば3位表彰台が可能だっただけに、5位に後退してしまったことを反省しています。でも、気持ちを切り替えて、ロニーとともに次は良いレースをお見せしますので、引き続き応援をよろしくお願いします」 #1 GT-Rドライバー ロニー・クインタレッリ 「クルマは、8分間のセッションですごく調子が良いと感じました。フィーリングもよく、スタート直後から自信を持ってプッシュしていけました。ファステストラップも取れたし、クルマは最高でしたね。後半は、3位のチャンスもあったけど、5位でも納得しています。この次の富士でも頑張ります」 ニスモ鈴木豊監督 「13位のスタート順位から考えると、予想以上に良いレースでした。ロニーの走りは気迫がこもっていましたね。しかも一台一台丁寧に抜いていってくれました。表彰台も狙える位置までいけたのは彼のおかげです。ドライバーもチームもよくやってくれました。今日得られたポイントが今後のチャンピオンシップでは必ず活きてくると思います」 |
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予選2位からスタートした#3「B-MAX NDDP GT-R」(星野一樹/高星明誠)が、レース序盤にトップに立つと以後はそのまま独走。昨年に続き、2年連続でチャーン・インターナショナル・サーキットを制覇した。

#3 GT-Rは29周目にルーティンのピットイン。星野から高星にドライバーチェンジし、素早くピットを後にしていった。この時点で、ピットインタイミングにより4台ほどの先行を許すものの、#3 GT-Rと、事実上の2番手に着けていた#10 GT-Rの差は15秒近くもあった。代わった高星も決してペースを緩めることなく好走。レース終盤になって燃料が減り、クルマが軽くなってくると、レース前半に星野がマークしたベストラップを更新する速さを見せた。結局#3 GT-Rはそのまま独走を続けトップチェッカー。昨年の同大会に続いてチャーン・インターナショナル・サーキットで2年連続優勝を飾るとともに、第2戦の富士に続いて2戦連続でGT-Rによる1-2フィニッシュを飾ることになった。
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![]() 「勝ててホッとしています。前回の富士は2位で悔しかったので、絶対タイで勝とうねとみんなで話していました。序盤に25号車を抜いてミツ(高星)には楽をさせてあげられるよう10周ぐらいでセーフティマージンを築けましたので、そこからはタイヤを労りながら走りました。交代してからは安心してレースを見ていられました」 #3 GT-Rドライバー 高星明誠 「先輩方と同じ場所で、僕にとってのGT初優勝を果たすことができてうれしく思います。この場(優勝記者会見の場)にいられることに、今でもドキドキしています。また、一樹さんが10何秒かの大差をつけてくれましたことに感謝しています。ピットストップでもギャップを広げることができましたし、10号車との差を見ながら落ち着いて走ることができました」 NDDP RACING長谷見昌弘監督 「タイへ持ち込んだ時点でクルマはいい状態でしたね。最初から良いタイムが出ていました。勝つときはすべてがうまく行く。こんなものです。クルマが壊れることだけが心配でしたけど、勝てて最大ポイントを得られたのは大きいです。シリーズ中盤もしっかりポイントを加算して、チャンピオンに向けて頑張ります」 |
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