#23 MOTUL AUTECH GT-R、2位でシリーズランキング首位に

8月31日(日)に鈴鹿サーキットでSUPER GT第6戦鈴鹿1000kmレースが行われ、予選3位からスタートした#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は粘りの走りで2位表彰台に上がり、シリーズランキング首位に躍り出た。

1000km(173周)の決勝レースは午後12時15分にスタート。路面はドライで、青空ながら気温は29度と例年に比べて低めだった。ハンディウェイトの少ない#36レクサスRC-F、#17 NSX-CONCEPT GTに続く3番グリッドからレースをスタートした#23 GT-Rは、クインタレッリがトップグループから離れないように間合いを見ながら周回。一時4位となったが、粘りの走りを続けたおかげで再び3位に戻した。1回目のピットインではピットクルーの迅速な作業でさらにタイム差を縮めることに成功。バトンを受け継いだ松田は、燃料リストリクターで燃料流量を制限されることでパワーは抑えられるものの、燃費を抑えながらも速さを最大限に引き出す走りで2位に浮上。その順位をキープして、68周目にクインタレッリに#23 GT-Rを渡した。クインタレッリは暫定首位に上り詰めてレースを折り返した。104周目に交代した松田は、1位の#36がアウトラップでペースがあげられないうちにオーバーテイクを試みたが、進路をブロックされて逆転を拒まれてしまう。路面も荒れてきており、無理な追い越しをかけると大きなリスクを負うことになるため、松田は2位キープ。最後にクインタレッリに交代し、無理なく2位でフィニッシュラインを越えた。

前戦富士に続いて連続で2位表彰台となった#23 GT-Rは、ドライバー選手権ポイント18を加算し、2位に4ポイント差のシリーズランキング首位となった。


ニスモ鈴木豊監督
「優勝には届きませんでしたが、我々が最大目標としてきたシリーズトップを手にいれることができて嬉しいです。今回は燃料が絞られても戦えるクルマ作りを目指してきましたし、ドライバー達がよく粘ってくれました。次のタイではポイント数だけウェイトを積むことになりますので、次のレースで勝負をつけるくらいの気持ちで臨みたいと思います。ファンの皆さんのご声援が今回もチームを後押ししていただきました。本当にありがとうございました」

#23 GT-Rドライバー 松田次生
「今回はスティントを減らすという、他チームとは違う戦略をとったのですが、正直言って、燃費もセープしなければならなかったので、ドライバーとしてはかなり厳しかったです。しかし、84kgというハンデウェイトのことを考えると、今回の結果は上出来だったと思います。表彰台獲得という結果も残せましたし、ポイントランキングでもトップになりました。次のタイでのレースでもきっちりとポイントを獲って、チャンピオン争いにつなげていきたいと思います」

#23 GT-Rドライバー ロニー・クインタレッリ
「予選では絶対にポールポジションを獲るつもりだったのですが、残念ながら3番手からのスタートになりました。しかし、決勝レースを2位で終わることができて、チームのみんなには本当に感謝しています。次も表彰台獲得を目指します」




GT300クラスの5番グリッドからスタートした#3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/ルーカス・オルドネス/ウォルフガング・ライプ)は、スタートドライバーのオルドネスが好スタートを切り、第1コーナーまでに4位にポジションを上げることに成功。その後、32周目に星野に交代するためピットインし、64周目には第3ドライバーのライプに交代した。ライプはすぐにリズムに乗り徐々にポジションを上げていったが、96周目に突然右リアタイヤがバースト。右側のボディパネルを壊してしまう。ピットで破損部分を修復するのに約1時間がかかったが、オルドネスがコースに戻ったあとは本来のペースを取り戻した。そして、最終スティントを託された星野がクラス19位(131周)で完走を果たした。



NDDP RACING長谷見昌弘監督
「チャンピオンを獲得するために、今回はとにかくポイントを多く獲りたいとドライバーには伝えていました。ドライバーたちはいい走りをしてくれましたし、レース運びも安定していたのですが、タイヤトラブルのため、このような結果でレースを終えることになりました。完走を目指してマシンを修復しましたが、今回は残念な結果に終わってしまいました。ライプは日本での初めてのレースにも関わらず、いいタイムで走っていました。とてもいい勉強になったと思います。次のレースではしっかりリザルトを残したいですね」

#3 GT-Rドライバー 星野一樹
「今回のレースは『バッドラック』という言葉に尽きるのですが、その一方で勝つために足りない部分も見つかりました。今回も僕たちにできることをやってきてはいるのですが、タイヤトラブルで思うような形になりませんでした。それでも、僕たちは上位を目指し続けなければならないですし、しばらく表彰台獲得から遠ざかってしまっていますので、まずは次のタイ戦に向けての準備を続けたいと思います」

#3 GT-Rドライバー ルーカス・オルドネス
「今日も僕たちには運がなかったようです。パンクによってレースは台無しになってしまいました。一樹もウォルフィ(ライプ)も良いペースで走ったのに、結局ポイントを取れずじまいでした。次のタイでは運が変わることを期待しています。チームの皆の頑張りに報いられるよう、次のレースではなんとしても表彰台を狙いたいです」

#3 GT-Rドライバー ウォルフガング・ライプ
「レース序盤は全てがうまく回っていました。ルーカスと一樹のスティントはかなり良かったと思います。交代して僕が乗り込んだ時には、順位はまだ5位か6位でした。しかし、僕のスティントの最終ラップで、タイヤがブローしてしまい、ダメージを受けてしまいました。望んでいた結果が得られなかったことは残念ですが、諦めずにクルマを修理したチームと、再び良いペースを取り戻したチームメイトの走りを誇りに思います。SUPER GTに参戦する機会を与えていただき、本当に感謝しています」
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