公私にわたりいろいろあった(隠しておきたいものもあります―微苦笑)ため、喜び勇んで報告したい表彰台独占のレポートが今になってしまいました。

オートポリス戦は2年と3レースぶりのMOTUL AUTECH GT-R(23号車)の優勝、1995年以来のGT-Rの表彰台独占となった。もっとも第2戦富士でもハードのトラブルが無ければ表彰台独占となってもおかしくなかったので、2014年仕様GT-Rの速さと強さが本物であることが証明された。

今回は急遽ダウンフォースの少ない富士仕様が義務付けられたので、全車が事前走行テスト無しの公式練習となった。従って如何に早く適切なセットアップを見つけるかが勝負を左右することになる。今年は左右のロール剛性をコントロールするスタビラザーの調整が走行中のドライバーには出来ないし、前後のピッチをコンロトールするサードダンパーが禁止されているので、車高やスプリング、ダンパーなど調整できる項目は限定される。調整項目が少ないと簡単そうに見えるが、他の機能がない分あちら立てればこちら立たずの難しさが生じる。そうなると基本的なシャシーや空力、エンジンの性能に勝る方が速さを発揮しやすい事になり、今回はそれが活きた。特に環境技術の塊であるエンジンで優位にあるのはうれしい限りである。

37号車や36号車はセットアップを上手にまとめて来ているので、今後強敵になる可能性がある。

23号車もS Road MOLA GT-R(46号車)もやっと本来の速さと強さを発揮し他を圧倒した。唯一危なかったのは両車の接触であったが、事なきを得た。もし23号車がスピンしていたら46号車もペナルティで遅れただろうから両車は順位を落とす破目になった。あの場面ロニーは「ダーティーなインを入っていくために早めにブレーキを踏んだ」、哲は「フェイント的な早めのブレーキだったので避けるのが間に合わなかった」とそれぞれの言い分が映像でも確認出来て、レース後笑顔でお互いの健闘を称えていたので、総監督からのお仕置きは無し。

Calsonic IMPUL GT-R(12号車)はウエイト50キロ分エンジン出力を減らされての3位表彰台は立派であった。しかも終盤はシフトトラブルを抱えて、37、36号車の猛攻をしのぎ切った。速さは有ったが単純なミスで取りこぼしの多かった12号車も今年は超しぶとく、3戦連続表彰台でチャンピオンへまた一歩前進した。

D'station ADVAN GT-R(24号車)はQ2にもコンスタントに進出し、大きな進歩が見られるが決勝で歯車が噛み合わない状態が続いている。一寸したきっかけで他のGT-Rと同様な力を発揮するだろう。

GT300のB-MAX NDDP GT-R(3号車)はリタイヤの多かった昨年に比べ信頼性が向上し、今年は4位、5位、4位と上位で完走している。そろそろ次戦菅生では表彰台が期待できる。

NISMO移籍後初の総合優勝と決勝で圧倒的なファストラップを記録した次生と、Q1でトップタイムを出した柳田、最後の接戦を凌ぎ切り3位を死守した安田に共に☆三つ。とりつく霊を振り払って今後が期待される23号車、46号車のスタッフに☆二つ。

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