#23「MOTUL AUTECH GT-R」、ポール・トゥ・ウィンで今季初優勝を飾る

決勝日のオートポリスは好天に恵まれ、やや曇り気味ながらも、気温28℃、路面温度43℃と、ミシュランタイヤを使用するチームにとっては有利なコンディションの中で65周のレースのスタートが切られた。

ポールポジションからスタートした#23「MOTUL AUTECH GT-R」は最初のスティントを担当したクインタレッリがハイペースで逃げる展開となり、2番手に#46「S Road MOLA GT-R」がつけ、その後#12「カルソニックIMPUL GT-R」も3番手に上がってきたことで、GT-R勢が1-2-3体勢を築くことになった。

#23 GT-Rはピットインを後ろに引っ張る戦略を取り、38周までピットインを遅らせ、クインタレッリから松田にバトンタッチ。その時点で十分なマージンがあったため、松田はトップでコースに戻り、そのまま周回を重ねていく。

その後、1コーナーで大きなクラッシュがあり、セーフティカーが導入され、築いてきたマージンはなくなってしまうことになるが、残り9周でレースが再開されたあとも松田は好ペースで周回を重ね、待望の今季初優勝を飾ることとなった。


ニスモ鈴木豊監督
「今日の結果は、チーム、ドライバー、タイヤメーカーの皆さんやチームに関わる全ての人の努力の賜物だと思います。レースのコンディション、車両の状態も完璧で勝利の神様がようやく私たちに微笑んでくれたという感じです。2011年の最終戦以来の勝利なので、ファンの皆様には2年数ヶ月の大変長い間お待たせしてしまいました。その間にも、勝利に手がかけられそうなチャンスは何度かあったのですが、ことごとく逃しているので、今日はフィニッシュラインを越えるまで気が抜けませんでした。ようやく支え続けていただいたファンの皆様に恩返しができます。本当にありがとうございました」

#23 GT-Rドライバー 松田次生
「NISMOに移籍した今年、最初の2戦は悔しい思いをしたので、解決するために何度もチームとミーティングを重ねました。しかし、今回は昨日の予選から流れも良く、チームが僕らドライバーの要望通りのクルマに仕上げてくれて、それがタイヤと非常にマッチしたことがすべてです。このように完勝ができると思っていなかったのですが、SCが入った時には簡単に勝たせてはくれないな、と不安になりました。それもあって、リスタート後はフルプッシュしました。普通は優勝したあとに泣いたりはしないのですが、今回はチェッカーを受けたあとは涙が出てきました」

#23 GT-Rドライバー ロニー・クインタレッリ
「日産、NISMOファンの皆さん、お待たせしました。去年も何度か勝てるチャンスはあったけど、今年は3戦目でやっと納得のいくレースができました。思ったよりタイヤとマシンの状態が良く、前半からプッシュできたし、タイヤもセーブできました。46号車に追いつかれた時は、前のクルマが譲ってくれなかったので、接触してしまいましたが、大きなダメージにならなくて良かったです。良い(マシンの)パッケージを見つけたので、次のSUGOもこれをベースに調整していけば良い結果が狙えると思います」


3番手スタートから追い上げ、4位入賞を果たす

3番手スタートとなった#3「B-MAX NDDP GT-R」は、今回初めてスタートドライバーを務めたオルドネスがトップを走る2台を猛追する形でレースは進んでいった。その後、後ろから迫ってきた11号車に責め立てられ、オルドネスは踏ん張り続けたものの、11号車にかわされてしまい、4番手で走行を続け、星野にパトンタッチした。

星野はひとつでも上のポジションを得るべく、懸命の走行を続けていく。しかし、ライバルのペースも速く、また運悪くセーフティカーが導入されたこともあり、残念ながらオーバーテイクのチャンスは巡ってこなかった。星野は4位でチェッカーを受け、開幕戦から3戦連続で入賞を果たすこととなった。



NDDP RACING長谷見昌弘監督
「11号車といい勝負はできていたのですが、抜くことはできませんでしたね。ここまでの3戦は失敗もなく、走り切れているので、次の第4戦菅生以降も優勝を目指して、頑張っていきたいです」
#3 GT-Rドライバー 星野一樹
「今日のレースは3位になりたかったです。それができず、とても悔しいです。ドライバー交代をして、タイヤが温まり切ったら、11号車が速くて、ずっとチャンスを狙っていましたが、結局抜くことはできませんでした。次のレースではもっと上を狙っていきます」
#3 GT-Rドライバー ルーカス・オルドネス
「このレースではタイヤの消耗がキーポイントになると思っていました。そして、レース中は11号車のプッシュに対応しなければなりませんでした。なんとかポジションをキープしていましたが、GT500マシンに先行させた時にポジションをひとつ落とすことになってしまいました。カズキも素晴らしい走りで頑張ってくれましたが、抜き返すことはできませんでした。ただ、僕たちにはまだチャンスはあるので、次のSUGOでは表彰台獲得を狙います」

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