新型車両で臨む2014年開幕戦。去年のリベンジを果たしたい!
皆さんもご存じのとおり、今シーズンからのGT500はエンジン、シャシー、そしてタイヤと、すべての車両が一新されます。新型車両のNissan GT-R Nismo GT500の開発については設計陣も苦労しましたが、その努力が実り、短い期間でテストを重ねて、ようやく開幕戦を迎えられる状況になりました。SUPER GTの歴史の中で、ここまで変わるシーズンはなかっただけに、我々としても開幕を楽しみにしています。

新型車両は昨年までの車両と比べると、やはりラップタイムはかなり速くなっています。鈴鹿の1コーナーなどは私が見ていても「速いなぁ」と感じますし、気候の影響もあるとは思いますが、冬の鈴鹿テストでは去年よりも2秒ほど速いタイムが出ました。ただ、レースを戦っていくという部分では、実はGT500については最高速はあまり伸びておらず、サーキットによっては落ちているということもあります。そういう意味では、レースのポイントはやはりGT300の、特に最高速の伸びが目覚ましいGT3マシンのかわし方ということにもなってくるでしょう。

ファンの皆さんにとっては見応えがあるレースになるとは思いますが、戦っていく立場としてはいろいろな戦略も含め、難しいレースになってくると考えています。さらに、各陣営の車両性能も拮抗してきているので、ドライバーのスキルもさらに重要になってくるでしょう。23号車をドライブする松田次生とロニー・クインタレッリについては、以前インパルでコンビを組んでいたこともあって、気心も知れています。松田にとってはミシュランタイヤでのレースは初めてとなりますが、普段からいろいろなクルマに乗っているせいか、適応能力が非常に高く、最初のテストから違和感なく、乗りこなしていました。ロニーとのコンピネーションという点でも、セッティングの違いなどもあまりなく、1+1が3になるというような形にできそうなこともあり、非常に心強く思っています。

テストではGT-R勢が上位に食い込む形になってはいますが、ライバル勢も余力を残していると思いますし、全く余裕はないと考えています。今はお互いの力の探り合いという状況になっていますが、一番大事なのは自分たちの力をミスなく出し切るということだと思います。自分たちの仕事に集中して、やるべきことをひとつひとつ進めていくということに集中していきたいと考えています。
開幕戦の岡山はコンパクトなサーキットで、なかなか抜きにくいということもあるので、まずは予選でいいポジションにつけたいと思っています。去年のリベンジという意味でも、開幕戦ではファンの皆さんにいいレースをお見せしたいです。今シーズンも、応援よろしくお願いいたします。

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