#23 「MOTUL AUTECH GT-R」、明日の決勝は2列目からのスタートに

2013年SUPER GTの最終戦となる第8戦がツインリンクもてぎで開催。11月2日に行われた公式予選で、#23「MOTUL AUTECH GT-R」(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)は予選3位となった。

ランキングトップから11点差という状況で最終戦に臨むこととなった#23 GT-R。タイトル獲得には優勝が大前提であるが、エンジンなどに改良を加えてもてぎに挑んだ。気温13℃、路面温度19℃と肌寒いものの、秋晴れとなった予選日、まずは練習走行で#23 GT-Rは9番手タイムをマークした。

午後になると雲が分厚く立ち込め、ツインリンクもてぎは寒さが一層増すことになった。直前のGT300クラス予選Q1で赤旗中断があったため、GT500の予選Q1セッションは、予定より少し遅れてスタート。セッションの残り時間が7分ほどとなったところで#23 GT-Rはコースに出ていった。Q1を担当した柳田は、計測1周目で4番手になると、最終アタックで大きくタイムを縮めることに成功。Q1をトップタイムで通過しチームメイトのクインタレッリにバトンを渡した。

クルマのフィーリング、路面コンディションなどの情報を柳田から受け取ったクインタレッリは、計測3周目で3番手タイムをマーク。あとからアタックに入ったマシンでこのタイムを超える者はおらず、明日の決勝は2列目からスタートすることとなった。


#23 GT-Rドライバー 柳田真孝
「練習走行での結果や、もてぎでの公式テストの内容から少し不安はあったのですが、今年最後の自分の予選だったし、チームからも『思い切って行っていいよ』と言ってもらったので、とにかく精一杯の力を出そうと走りました。トップタイムを出せて本当に良かったと思います。チームの流れを変えるのはそういった結果でしかないと思っていたので嬉しいですね。予選に向かうまでにチームやミシュランタイヤさんが、一発のタイムを出すためにはどうしたらいいのかをすごく考えてくれていました。当初は計測2周目にタイムを出す予定でしたが、結果的に計測3周目でベストタイムを出せました。予定外でしたが、パフォーマンスとして悪くなかったと思います。そういったインフォメーションをロニーに伝えるのも僕の役目だし、それを伝えられたことも良かったです。明日、僕たちには優勝しかないし、この位置の良さをフルに発揮していきたいです。思い切った、今日のような走りができれば必ずいい結果が出ると信じているので、チームと一緒に自分たちの力を信じて走りたいと思います」
#23 GT-Rドライバー ロニー・クインタレッリ
「今朝の練習走行での順位は良くなかったのですが、もてぎに来る前に選択したタイヤや作戦を信じていたので、朝の調子の悪さを頭の中から消していきました。予選では、Q1で路面状況がかなり良くなって、持ってきたタイヤやセッティングと上手くマッチしたし。マーも素晴らしいタイムを出してくれたので、非常に自信になりました。Q2はクルマもタイヤも調子が良く、練習走行に比べてすごく乗りやすくなって、100%のプッシュができました。ポールポジションが取れなかったのは残念ですが、明日のレースは2列目といい位置からスタートできます。この結果も、クルマのポテンシャルも明日に向けて非常に自信につながりました」
ニスモ 鈴木豊監督
「テストの時から一発のタイム自体が出ず、それを改善するためのアイテムを入れてきたのですがその効果が今ひとつで、正直、午前中の状況に気持ちも少し折れそうになっていたところでした。予選に向けてセッティングも若干変え、それがいい結果につながった部分もあるかもしれませんが、なによりも柳田選手の気迫の入った走りですべて吹っ切れましたね。真ん中ぐらいの順位に行ってくれればいいなと思っていたのが一番上に行って、あれですべての流れを変えてくれました。明日のレースを戦うには十分なポジションですし、クルマはドライバーたちのコメントからすれば非常にいい状態なので、今日は明日につながるという意味でもいい予選になりました。これを明日のレースでも継続できるようにしたいです」


#3「S Road NDDP GT-R」、予選4位を獲得

午前中に約2時間設けられた練習走行で、NDDP RACINGは決勝に向けたセットアップを重点的に行っていた。セッションの順位は4番手と良かったが、周りのマシンが予選シミュレーションを行わなかったようで、予選の行方は全く予想がつかなかった。Q1担当の星野は落ち着いた走りでしっかりとタイヤを温めると、わずか1周のアタックに集中。この日の自己ベストタイムを更新し、その時点でのトップタイムをマークした。星野はそのままピットへ戻り、他車のアタックを待つことに。4台が星野のタイムを上回り5番手となったが、上位の成績でQ2進出を果たした。

Q2を担当した佐々木も、計測2周をタイヤのウォームアップに使い、十分にタイヤが温まったところで1アタックに集中した。ミスのない走りを披露した佐々木は、Q1での結果から一つポジションアップに成功し、4番グリッドを獲得した。


#3 GT-Rドライバー 星野一樹
「セッションの途中で赤旗中断がありましたが、アタックには1周だけあればいいと思っていたし、タイヤを温めるためのゆっくり2周分の時間はあったので心配はしていませんでした。Q1担当としては、まずは確実にQ2へ進出することとクルマのフィードバックを伝えることですが、その中でも自分のベストを尽くして、結果5番手で大樹に渡すことができました。アタック自体も満足のできるものだったし、Q2に向けてのクルマのアジャストもできたし、いい予選になりました。他のチームのドライバーラインナップなどを考えると厳しい予選になると思っていましたが、クルマも、予選に一番いい状態をもって来れましたし、いい土曜日になりましたね。午前中の練習走行では決勝のセットアップも確認できているので、あとは明日のフリー走行でもっと仕上げられれば力強いレースができると思います。こんなにいい位置にいられると思っていなかったので決勝がすごく楽しみだし、明日はここから優勝目指して頑張りたいです」
#3 GT-Rドライバー 佐々木大樹
「計測3周目にアタックをすると決めていて、それまでに徐々にタイヤを温めて、一発で走りをまとめてタイムを出すというプラン通りに走れてよかったですし、4番手に入れてうれしいです。決勝は予選と違って、すごく順位が入れ替わる可能性がありますから、僕たちはそういったことをプラスに変えていけるように、なんとかレースで一番をとれるようにしたいです。ピット戦略や、自分たちの走り方をしっかりしていけば十分に勝てる可能性はあります。一つ一つの作業に、シビアに集中していきたいと思います」
NDDP RACING 長谷見昌弘監督
「明日の決勝に向けてタイヤを温存する意味を込めて、Q1もQ2もアタックは1周だけと考えていました。その中で2人ともいい走りを披露して思っていたよりいい予選結果になりましたね。今回は、予選はもちろんですが本番に向けて重点的にいろんなことをしてきましたが、セットアップの進め方含め、今日はとてもいい一日になりました。明日に向けてもいいデータが取れていますし、いいレースができるよう頑張っていきたいと思います」
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