#23「MOTUL AUTECH GT-R」、粘りの走りで9位入賞

最重量の84sというウェイトを積み、9番グリッドからスタートした#23「MOTUL AUTECH GT-R」(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)は、レース序盤にセーフティカーが導入されたタイミングでルーティーンのピットワークをこなし、柳田が43周というロングスティントを走ることになった。

トップのマシンが20周目に入ったところでセーフティカーが導入され、GT500クラスはほぼ全車が同じタイミングでピットに戻ってきた。思ったほどペースが上がらず、12番手まで後退していた#23 GT-Rもこのタイミングでドライバー交代を行い、12番手でコースに復帰した。その後コース上は雨が降り出し、ペースを乱したりトラブルを抱えたマシンも出ていたが、柳田は粘りの走りでコースにとどまり、8位までポジションを上げていた。レース終盤にはハンディウェイトの軽い#1 GT-Rに迫られたが、摩耗の進んだタイヤで苦しい状況の中、数周にわたり巧みにブロック。最終的に先行を許したが、9位でチェッカーを受け貴重なポイント獲得を果たした。



#23 GT-Rドライバー 柳田真孝
「みんなと一緒のタイミングでピットインし、ロニーから交代しましたが、序盤はペースを上げられず苦しかったです。雨が降ってきたことで少し楽になったので、そこで前との差を詰めていきたかったのですが、それも詰めきれませんでした。確かにウェイトが効いているというのはありますが、同じような重さのクルマに負けてしまったのは、まだ僕たちに足りないものがあるからだと思うので、次のオートポリスに向けて、僕たちが何をすべきかをしっかりと考えていきたいと思います。終盤戦で一戦一戦が大事な勝負になりますが、常にトップを狙って頑張っていきます」
#23 GT-Rドライバー ロニー・クインタレッリ
「レース序盤から思いっきりプッシュしていきましたが、あまりペースが上げられませんでした。自分のスティントの最後の方で少し雨が降ってきたので、これは順位を上げるチャンスだと思ったのですが、その瞬間にセーフティカーが入ってきたのでピットに入ることになりました。その作戦は完璧だったと思うし、後半のマーもロングスティントをすごく頑張ってくれました。少ないけれどしっかりと2ポイントを獲ったし、ランキングは大接戦です。次のオートポリスできちんと私たちの力を出して、トップを取り返したいです。そのためにも、レースまではまだ1か月ありますから、もっとスピードをつけて優勝を狙えるように頑張ります」
ニスモ鈴木豊監督
「やはりウェイトが重い分、なかなかペースの上がらないレースになりました。朝のフリー走行は雨の中で5番手と比較的いいタイムを出せたのですが、長い周回数ではウェイトが効いて苦しかったです。後半スティントの柳田も、1号車とクリーンなバトルを見せて頑張ってくれていましたし、長い周回数の中で燃費をマネージメントしながら良く走ってくれました。次戦はGT-Rが得意としているオートポリスです。また新しいアイテムを入れたいと思っていますし、エンジンも新しくなる予定です。なんとしてもチャンピオンシップのリーダーを取り返して最終戦に臨めるよう、頑張ります」


#3「S Road NDDP GT-R」、今季最高位の5位入賞

予選2位からスタートした#3「S Road NDDP GT-R」(星野一樹/佐々木大樹)は、スタートドライバーを務めた佐々木がオープニングラップで首位浮上を果たした。その後もペース良く周回を重ねていたが、レース序盤にセーフティカーが導入されたことで展開が一転。レース後半は怒涛の追い上げを見せた。

レースがリスタートしたタイミングで佐々木はピットイン。タイヤ交換と給油をすませ、星野にドライバー交代した。序盤に首位争いを展開していた#16 CR-Zがピットインのタイミングで星野の前に出たが、ペースの差は歴然で、44周目にこれをパス。全車がルーティーンのピットワークをすませた段階で、7位まで順位を挽回していた。レース後半には雨が路面を濡らす場面もあり、ペースを落とすマシンもあったが、#3 GT-Rは最後までペースを落とすことなく、5位まで順位を押し上げてゴールした。


#3 GT-Rドライバー 星野一樹
「結果的に、セーフティカーのタイミングでピットインしたチームが有利でしたね。自分の担当したスティントは長くなりましたが、最後まで速さを見せられただけに非常に悔しい結果です。最初から最後まで順調にレースが進むことは少ないですから、どんな状況になっても対応できるようにしなければいけないと感じました。2戦連続で同じような展開になってしまったので、次戦のオートポリスではしっかりと出直したいと思います。オートポリスでのGT-Rは速いと思うので、必勝態勢で頑張ります」
#3 GT-Rドライバー 佐々木大樹
「スタートでは、トップのマシンとの駆け引きでうまく前に出ることができて良かったです。僕のスティントは、雨の降るタイミングなどで何周までピットインを引っ張るかが分からなかったので、しっかりとタイヤをマネージメントしつつ、タイムを安定させながら走るということに集中して走りました。次戦のオートポリスも同じような天候になる可能性があるコースです。クルマはとても速く、レースペースもすごくいいので、どんなシチュエーションになっても結果を出せるように頑張ります」
NDDP RACING長谷見昌弘監督
「ドライバーはいいタイムを出して、良く頑張ってくれました。佐々木はしっかりとスタートをこなしてトップに立ちましたし、後半の星野はロングスティントでしたが最後まで速かったです。2戦連続でセーフティカーの出たレースで結果を出すことができませんでした。ここまでの悪い点をしっかりと見直し、GT-Rの得意とするオートポリスで巻き返したいと思います」
PAGETOP